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平清盛に“追い討ち”五輪男子マラソンで放送休止

[ 2012年6月21日 06:00 ]

 NHKの石田研一放送総局長が20日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、俳優の松山ケンイチ(27)主演の大河ドラマ「平清盛」(日曜後8・00)について、ロンドン五輪男子マラソンの中継と重なる8月12日を休止し、翌週に放送すると発表した。

 また、7月29日は、柔道女子52キロ級、男子66キロ級の予選の中継と重なるため、1時間遅らせて午後9時から放送。全50回を放送するという予定に変更はないという。

 同局が、96年以降で大河ドラマの放送を休止したのは少なくとも5例。今回のほか総選挙と重なった96年10月の「秀吉」、高橋尚子さん(40)が金メダルを獲得したシドニー五輪女子マラソンを録画放送した00年9月の「葵~徳川三代~」、サッカー日韓W杯決勝戦を放送した02年6月の「利家とまつ~加賀百万石物語~」、東日本大震災の影響を受けた昨年3月の「江」のケースがある。

 「平清盛」の視聴率は今年1月の放送開始から低迷し、5月27日の放送回(第21話)は今年ワーストの10・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に。今月3日の放送回(第22話)では関西地区で9・2%(関東地区は11・0%)と、大河ドラマでは極めて異例の1桁を記録。同局が調べた94年1月以降では初の1桁だった。

 低視聴率を受け、時代背景などを解説する特別番組を制作して放送したり、番組冒頭に人物相関図を入れるなど、てこ入れ策も実施。また、放送中にチーフプロデューサーがツイッターで番組解説を開始するなどしたが今月17日も12・1%(関東地区)と視聴率は伸び悩んでいる。

 この日、石田総局長は視聴率について「これまでの大河に比べると低いかな」とのみコメント。同局は、今回の休止決定理由について低視聴率問題には触れず、「うちには男子マラソンの放送枠があり、スポーツは生中継でないと面白さが伝わらない」と説明した。

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2012年6月21日のニュース