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村上主将!吉田旗手!“験良し”コンビに大役任せた

[ 2012年6月19日 06:00 ]

ロンドン五輪日本選手団の主将に決まった陸上男子やり投げの村上

 日本オリンピック委員会(JOC)は18日、ロンドン五輪日本選手団の主将に陸上男子やり投げの村上幸史(32=スズキ浜松AC)、旗手にレスリング女子55キロ級の吉田沙保里(29=ALSOK)を決めたと発表した。ともに五輪3大会連続出場で初の大役だが、村上は10年広州、吉田は06年ドーハのアジア大会で同じ役職を務め、金メダルを獲得。験のいいコンビで、メダル量産に弾みをつける構えだ。

 1912年ストックホルム大会で日本が初めて五輪に参加してロンドンは100年目。JOCは「ふさわしい旗手、主将を」と複数の候補をピックアップし、来月21日に行われる史上最大規模の壮行会などに出席できる人選を進めてきた。最終的に大役を任されたのは、村上と吉田。JOCの市原則之専務理事は「ともに十分な任務を果たしてくれると思う」と期待を込めた。

 両者とも実績は十分だ。村上は09年世界陸上の同種目で日本人初の表彰台となる銅メダル。4月に右太腿裏を痛めた影響もあり、日本選手権では新鋭・ディーン元気に敗れたが、本番のメダル候補の一角であることは間違いない。一方、吉田はアテネ、北京と五輪連覇中。ロンドンは日本女子初の3連覇がかかる。

 最大の懸案は競技日程だった。村上は8月8日に予選、11日が決勝。吉田の試合日も8月9日。特に吉田は練習パートナーが必要な対人競技で、7月27日の開会式に出席すると、滞在が長期化し調整が困難との指摘もあった。だが、06年アジア大会でも同様の条件をこなしており、日本レスリング協会もバックアップを約束したことでクリアとなった。

 村上は主将を務めた広州、吉田も旗手を務めたドーハのアジア大会で金メダルを獲得しており“ツートップ”の験の良さも光る。過去5人の女性旗手は金メダルを獲得していないが、この日、地元の三重県津市で行われた壮行会に出席した吉田はきっぱりと言い切った。「(女性)旗手は金メダルが獲れないというジンクスがあるみたいだけど、必ず金メダルを獲ってジンクスを破りたい」。新たな金字塔に闘志を見せた。

 ▼村上幸史 五輪という名誉ある大会の主将に選出されたことは大変光栄に思います。ロンドン五輪ではしっかりと自分の目指す結果が残せるよう、一層精進してまいりたいと思います。(所属クラブを通じてコメント)

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2012年6月19日のニュース