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行方不明のパンダ1頭発見 北京の動物園へ

[ 2008年5月21日 06:00 ]

 北京五輪の開閉会式で副総監督を務める張継鋼氏が20日、四川大地震の被災者に対して哀悼の意を表す演出を開閉会式に組み込むことを提案すると述べた。中国紙、南方都市報(電子版)が報じた。パラリンピックの開閉会式についても同様の提案を行いたいという。

 国営通信新華社は、五輪を盛り上げるため、四川省の臥竜(がりゅう)自然保護区にあるパンダ保護研究センターで飼育中のパンダ8頭が北京市の動物園に移されることになり、今月24日に同省成都市から空輸されると伝えた。当初予定された成都出発時の送迎イベントはすべて中止になる。また、地震後に行方が分からなくなっていた3頭のうち1頭が無事に見つかった。
 共同電によると、中国民政省当局者は、地震で倒壊した家屋は536万戸、損壊家屋は2142万戸と発表。同省の姜力次官は「500万人余りが帰る家がない」と避難所のテント不足を指摘。国務院によると、20日現在の死者は4万75人、行方不明3万2361人、負傷者24万7645人。
 日本の宇宙航空研究開発機構が公開した陸域観測技術衛星「だいち」の衛星画像では、北川県曲山鎮の上流地域で川がせき止められて湖のようになっており、ダムの決壊など、2次災害の危険性が高まっている。専門家の間では感染症発生を懸念する声も。四川省ぶんせん県七盤溝では、被災民約5000人のうち毎日平均30人が下痢になっている。汚染された生水を飲用したのが原因という。

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2008年5月21日のニュース