こんな人脈こんな話

高校で期待と不安の特別講師

[ 2014年10月1日 05:30 ]

 前回のコラムでチト仕込み入れてましたがアタシ、行ってきましたで。『またドコほっつき歩いとってん』て、どうせ皆こう思うんやろなぁ~。

 そこは兵庫県立尼崎小田高校。ここの<看護医療・健康類型>を専攻してる生徒たちへの特別講師。はたして俺のベシャリがピッチピチ高校生にウケるのか? 期待と不安ドキマギしながらの参上となった。

 こうなった経緯は俺の高校時代にタイムスリップや。俺は札つきの超ヤンキーでかなりイキってました。そん時の後輩やった子が今この学校の徳山、福田先生。俺への恐ろしいイメージをお持ちになったまま時は流れました。ところが盆暮れの割合にしか書かへんという俺のマジメなコラムを徳山先生が読んだという。その今年3月に掲載された<献血は究極のボランティア>をプリントして生徒に配布したそうな。活字が及ぼす摩訶(まか)不思議な魔力に感染でもされたのか『ありゃ? 先輩て案外フツーなのかも?』で、とうとう『ぜひウチの生徒の前で~』と、なってしもた。とゆーても、くるぶしにパンツ絡まってまっせみたいなスッポンポンには洗脳されとらん。その証拠に『くれぐれにも下ネタだけは厳禁ということで~』しつこいぐらいビビったLINE届いたからね。

 さて当日、到着してまず驚いたのが出会う生徒生徒から『こんにちは!』と、爽やかに挨拶されたこと。ここの教育理念、先生方らの指導がよほどしっかりしてるんだろうな。

 さー授業です。えっ? 内容? 小難しい話、退屈な話は一切なし! 俺の話、笑かしてナンボですわ。ただ生徒の大半が未来の看護師さんやからね、俺の闘病生活での体験談がメーンやったかな。他に競輪で培ったプロフェッショナルな思考回路、生命への思いとかをチョコっとね。一番気をつけたことは、俺の気持ち目線が生徒と平行でないとあかんということかな。

 下ネタ? すまんのぉ~徳ちゃん。始業チャイム鳴ってから3分も我慢できんくって(笑い)。『看護師といえばナイチンゲール。名前からして女性ですわな』。まっ、こんくらいで許しておきました。爽やかぁ~。

 最後にピアノを弾いたんやけどね、100点満点の5点。恐るべし個人技ゆえの緊張感。俺もまだまだ尻はモウコ斑や。

 後に生徒全員の感想文が届いた。たとえ社交辞令であろうとジーンとくるものがあった。出会いには何かしらの意味があると信じてる俺。こっちの方こそ居眠りこかずに聞いてくれてありがとうですわ。

 俺の魂が燃え尽きる時、この子らの誰かが担当の看護師さんやったりしてな…『立派になったな』こう俺が言って授業はおしまいと。う~ん、人生ってドラマですなぁ…。

 ◆齊藤 哲也(さいとう・てつや)1959年(昭34)4月生まれの55歳。元競輪選手(兵庫支部)。45期生の卒業チャンピオンとして80年にデビュー。S級で活躍も40歳で悪性リンパ腫により、03年7月やむなく引退(優勝25回)。本紙予想コラムでは高配的中数知れず。アナ車券の達人!! 兵庫・S阪神のアドバイザーとしても活躍。現在もガン闘病中のカリスマ的患者。

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