こんな人脈こんな話

どんなになっても前に進みますよ、豪快に笑って

[ 2008年4月18日 06:00 ]

 私を骨髄移植への治療に導いてくださった皆様に、残念なお知らせをしなくてはなりません…。 

 先日、月数回受けている検査結果を聞きに行きました。主治医は、ピカっと光っている個所がガン細胞というPET検査の画像を見せながら『再発ですね…』『やっぱり?でも先生、光ってるのは俺の頭の反射でとちゃう?エープリルーフールはまだ先やしなぁ…。こんなん出ましたけどー(昔おったユニークな占い師のモノマネをして)って俺のホンマの綺麗な画像隠してるね』。主治医に笑顔はなく無反応だった。『先生どしたんでっか?関西人なんやからボケたらツッコミツッコミ!』。私はアッケラカンとしていた。そして『よーく考えてまた来ますわ。ガッハハ』と診察室を出た。嫁はんは終始泣いていたが、私は車の助手席に乗りこんでから『かーちゃん、ワイパー回してくれ』と言った。外はピーカンのええ天気やったけど…。

  私は検査した日に『おいアカンがな』と悟った。PET検査は現代医療の最先端。私は10数回体験してるから、ちょっとした手順の違いだけで『アレレ?』と分かる。過去そんな時は100%アウトであった。だから、検査室出る前に検査技師にカマをかけた。私のあまりに鋭いカマに検査技師は、口から血がにじむかとばかりにしどろもどろになった。誠実で真面目な人なんだろな…。駄目押しに『カマはカマでも実は俺オカマやから、もし嘘やったら違う意味でまた病院くるわよん』。今度は技師の目が泳いだ。なんと分かりやすいお人なんだ…。

  私にとって、結果を聞きに行くまでのこの一週間が心の葛藤の連続で地獄の苦しみでした。だから私なりに心の整理整頓をし覚悟して行けたのでした。

  移植失敗となった今、あれだけの熱い温情を注いでくれた皆様に対して申し訳ない気持ちと、己の不甲斐なさでいっぱいです。『ごめんなさい…本当にすみませんでした』。

  今回が正真正銘最後の治療だったわけで、これからは自然体に身を委ねます。正式な社会復帰はパァーになったけど、献血と骨髄移植の支援活動はソロソロ動き出そうと思っています。  翼折られても、手足もぎ取られても、数センチでも前に進もう(誰がケムンパスやって?)。もちろんいつだって私は『ガッハハ!』と豪快に笑ってます…。

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