G1地区選手権

【からつG1九州地区選手権】成長著しい若手レーサーに注目

[ 2015年2月7日 05:30 ]

九州地区戦でのG1初戴冠を狙う前田将太
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 さあ、九州No・1を決めよう。「G1第61回九州地区選手権」は2月8日から、6日間の日程でボートレースからつを舞台に熱い火花を散らせる。V候補筆頭は連覇を狙う瓜生正義(38=福岡)。他選手は打倒・瓜生が合言葉になる。特にイキのいい若手に期待をかけたい。昨年3月に浜名湖MB大賞でG2制覇を果たすなど進化を続ける前田将太(26=福岡)は、悲願のG1タイトル獲得に照準る。今や長崎を代表するレーサーの下條雄太郎(28=長崎)も本紙に熱い思いを語ってくれた。

◆悲願のG1制覇に照準合わせる前田
 一歩一歩、その成長の歩みは力強く、確かだ。昨年は3月にG2浜名湖MB大賞で記念初制覇。SG丸亀オーシャンカップではSG出場6度目で初めての予選突破も果たした。

 「振り返ると、いい1年だったかな。G2も勝てたし、賞金も一番稼げた。まだまだ課題は多いけど、少しずつ成長できているのかなって思います」

 G2制覇を果たし、次なるターゲットは悲願のG1タイトル。12年若松周年をはじめに、これまでG1優出は7回。1号艇での優出も3回ある。そろそろ…の期待は高まるばかりだ。

 「やっぱり九州の選手なので九州ダービーのタイトルは狙いたいです。でも、それ以上にG1を早く獲りたい。何度もチャンスはあるのに、獲れてないですから。G1を獲れば、それで出られるSGも増えるし、今年は一つでも多くSGに出場して、賞金を稼いで芦屋のチャレンジカップに出たい」

 そのために何が必要なのか。前田は気負うことなくシンプルな答えを示した。

 「今はもっと整備力をつけたいですね。だいぶ分かってきたこともあるけど、勉強することばかり。やっぱりトップの選手と比べると自分はそこが劣っていると思う。受けとったエンジンを壊すことはなくなったけど、底上げができなかったり、できても時間がかかってしまうから」

 ターンの切れ味やスタート力に関しては、もはやトップクラスとそん色ない。あとはそれを生かすための細やかな調整力があれば、若き俊英の輝きは増すばかりだ。

 「24場どこでも自分は得意、苦手がないんです。からつもしばらく走ってないけど(13年3月以来)、決して嫌いじゃない。できればいいエンジンを引きたいですね」

 広いからつ水面で前田のターンスピードは間違いなく力を発揮するはず。これまで微笑んでくれなかった勝利の女神を力づくでも振り向かせる。

◆下條と一問一答
 ―昨年を振り返って

 結果的にみてフライング休みで終わりましたね。

 ―SG初デビューも経験したが

 ファンの皆さんのおかげで福岡オールスターを経験させてもらいました。福岡は結構好きな水面であまり意識せず走れました。水神祭もできたし良かったと思います。

 ―若松のMB記念も出場した

 若松の方がエンジンが良かった分、意識しました。そして2本目のフライング。6コースからちょっと早いなと思ったけど…。

 ―60日の休み明け初戦の1月の大村で優出

 あれはエンジンがひどかった。Sも行けなかったけど何とか優出できました。

 ―前走は淡水の芦屋だったが

 芦屋もエンジンが悪かったけど、いろいろ考えながら走れたし、からつの前に淡水を走れたのは大きいと思います。淡水はとくに乗り心地を良くしたい。

 ―からつとの相性は

 去年の1月の周年で走って悪くなかったし、一般戦で優勝のチャンスがあったんですよ。1号艇で、でも追い風びゅうびゅうで飛びました(笑)。

 ―過去の地区選手権は

 まだ1回しか走ってません。去年はF休みだったし、一昨年の若松が初めてでした。 
 ―今年は地元でオールスターが開催される

 何とか出場したいですね。そのためにもからつでアピールしたい。ノルマは最低、予選突破です。

 ―それではからつで会いましょう。

 頑張ります。応援よろしくお願いします。

◆1月の当地周年記念フライング 雪辱に燃える古賀
 1月の周年記念に続いて、深川真二と峰竜太の両看板レーサーが不在の佐賀軍団。だが、遠征勢に地元水面で好き勝手されるわけにはいかない。「勝負した結果ですから。でもやっぱり悔しさはあります」。次世代のからつを支える若武者・古賀繁輝がフライングに散った先の周年記念に続く地元G1戦で雪辱に燃えている。

 確かに記念での実績は1期下の峰に後れを取っているかもしれない。ただ、一気にスターダムに駆け上がった同県のライバルとは対照的に、古賀はじっくりと実力をつけている。昨年は5月からの半年間でV5を達成。3月のSG尼崎クラシック(総理大臣杯)で、12年ダービー以来となる自身2度目のSG出場も決まっている。

 内寄り自在のコーナー戦も年々磨きがかかっているが、それを可能にする卓越したペラ技術と整備手腕が、古賀のパワフルな走りを支えている。他支部の後輩にも積極的にアドバイスを送り、そのボートレースに対する熱心な姿勢は良き見本にもなっている。

 これまでG1は何度か頂点に手をかけた。最も惜しかったのが、13年宮島周年のフ
イナル。インの篠崎仁志がフライングに散り、バックは前本泰和と一騎打ち。ホームでは古賀が一瞬前に出たが、2周1Mで逆転の先マイを許し、2着。尊敬してやまない上滝和則(現MB選手会会長)からは「繁輝は“星”がないな~」とハッパをかけられたという。もちろんこれは期待の裏返し。それだけの逸材だと認められているわけだ。“熱男”が今度こそ地元水面で躍動する。

◆先行予想
 優勝候補筆頭は昨年覇者の瓜生正義で揺るぎない。1月のからつ周年を制し、九州全場の周年記念完全制覇を達成するなど、年明けから快調。「これまでからつはあまり良くなかったけど、いい思い出ができました」と話したのは記憶に新しい。心技体すべてが揃った“正義のヒーロー”に死角は少ない。

 シリーズの主題は「誰が瓜生を止めるか」ということになる。ベテラン、中堅、若手と実力者が揃う選手層の厚い九州地区だが、スピードが生きる広大なからつ水面という点を加味して、ここはヤング世代に期待を託したい。

 SG優勝戦のフライングで昨年序盤は記念戦戦から離れていた篠崎元志だが、昨年末のSGグランプリシリーズ、そして今年最初のG1からつ周年で優出とリズムは上がっている。「今年は年末のGP出場を意識して走りたい」という言葉にも力がこもる。

 10年のSGオールスター制覇からはや5年。昨年は機力出しに苦しんだ岡崎恭裕だが、年明けの福岡G2ではオール2連対で優勝といいスタートを切っている。まだエンジンに左右されるという課題は残るが、一気に頂点まで突き進んでもおかしくはない。

 一昨年にG1・2勝と大ブレイクした篠崎仁志だが、昨年は記念で目立った成績を残せなかった。ツボにはまった時の爆発力と勝負強さは、新鋭世代でも指折り。パワフルな走りで九州制圧を狙う。

 もちろんスロー水域から見せ場を作る今村暢孝、九州地区戦初登場となる石川真二のベテラン勢、確かなテクニックを持つ白水勝也、平田忠則、吉田弘文、中辻崇人ら中堅メンバーも黙ってはいないだろう。」

 地元佐賀支部は周年記念に続き、深川真二と峰竜太の両看板が不在。地元で燃える三井所尊春らホームの利を生かして優勝戦線に絡みたいところだ。

 長崎支部からは9人が出場。前回からつで行われた56回大会でG1ウイナーの仲間入りを果たした赤坂俊輔を筆頭に、初日ドリーム戦メンバーに選ばれている下條雄太郎もスタート事故禍の影響がなければ、一気の台頭もあり得る存在だ。

◆特製クオカードが当たるキャンペーン実施
 BOATRACE振興会が毎週日曜日16時からBSフジで放映中の「BOATRACEライヴ~勝利へのターン~」では、全国6地区選手権競走の各初日ドリーム戦を番組メーン司会の島崎和歌子、準レギュラーの宮下純一、土屋圭市の名前を冠レースとした企画レースで実施する。それに併せて、全国6地区選手権競走初日ドリーム戦の1着選手を当てる「ドリーム戦勝利者当てプレゼントクイズ」も実施する。賞品は現在TVCMで放映中の新CMをモチーフにした特製クオカード(500円分)で120人にプレゼント(※6地区×20人)。応募期間は各地区選手権競走初日16時30分(丸亀は20時30分)まで。応募方法はキャンペーンサイト(別掲)より可能で、各地区で応募できるため、最大6回の応募のチャンスあり。(※的中者が多数の場合は抽選となります)応募してクオカードをゲットしよう。

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