G1周年記念競走展望

【宮島チャンピオンC】ほっこり秋の宮島ミニ観光

[ 2013年11月8日 06:00 ]

船上からの世界遺産・厳島神社
Photo By スポニチ

 全国広しと言えども景色の素晴らしさでは一、二を争うボートレース宮島。「一度は行ってみたい」の念願がようやくかなって訪れることになり、バリバリ舟券を当てるぞと早くもイレ込み気味。だが、ちょっと待てよ。ボートレース宮島といえば、海を挟んで世界遺産の島・宮島があるではないか。それにカキ、アナゴにもみじ饅頭(まんじゅう)などなどおいしいものも盛りだくさん。ちょっと寄り道するのも悪くない。と言うわけで「宮島ミニ観光」を楽しんだ。

◇JR宮島口・到着

 ついに来ました宮島へ。改札を抜けると遙か前方に日本三景の一つ、遠い昔から「神が宿る島」と崇められてきた宮島が見える。フェリー乗り場は真っ直ぐ行ってすぐそこ。ブラブラ歩いていると何やらいい匂いがしてくる。ふと見ると「あなごめし」の看板と暖簾。おお!ここがかの有名な「うえの」か。創業100余年の超人気店。黙って通り過ぎる訳にはいかない。店内での食事は午前?時からだが、弁当は同9時から販売している。早速、購入。お昼に宮島で食べるのが楽しみだ。御値段は1450円と少々高めだが、旅に出てケチケチしてはいけないと自分を納得?させる。

◇神の島・宮島へ

 宮島行きフェリーは、JRと民間の2社が交互に運行しており待たされることはない。宮島桟橋まで約?分。わずかな時間だが船上から眺める瀬戸内の風景は印象的だ。駅舎から出ると野性の鹿たちが出迎えてくれる。島内のいたる所を悠然と歩くその姿はまさに“島の主”そのもの。海沿いの道を歩くと、まだ午前?時を過ぎたばかりなのにどこも修学旅行の人、人、人でにぎやかだ。

◇世界遺産・厳島神社

 宮島に着いたら何はなくとも厳島神社へ直行。その創建は推古元年(593年)と伝えられるが約840年前、平清盛が今の姿に造営した。厳島神社は海を敷地にしていて、目にも鮮やかな朱色の社殿は約300メートルに及ぶ廻廊で結ばれている。平安貴族の住宅様式である「寝殿造り」を取り入れたもので廻廊の何処からでも海が見える。約6時間おきに干・満潮になるが、満潮時は神秘的な“海に浮かぶ神社”が現れる。逆に干潮時は神社のシンボルである大鳥居の真下まで歩いて行ける。「干」をとるか、「満」をとるか。そこが問題だ。

◇ランチ&散策

 世界遺産の建築美を堪能した後は気分転換に潮の香りが漂う西松原を散歩した。そろそろお腹も空いてきた。海に立つ全長10メートルの大鳥居を眺めながらあなご弁当をいただく。味飯を隙間なく覆う焼きあなご。歯ごたえのあるあなごと伝統のタレがしみ込んだ味飯。『美味い!』。心底、そう思った。腹ごなしを兼ねて街歩きに出発。厳島神社近くの大願寺は日本三大弁財天で有名。9本の松が複雑な形で絡みあった「大願寺の九本松」(廿日市市天然記念物)は一見の価値あり。同じく神社近くの千畳閣と五重塔も観光ポイント。千畳閣は豊臣秀吉が戦で亡くなった人の供養のため建立した経堂で畳857枚分の広さがあることから名付けられた。ただ、秀吉が急死したため未完成のまま今日に至っている。

◇食べ歩き

 名所巡りのあとは通称・清盛通りの表参道商店街へ。食べ物屋さんと土産物店が参道の両側にびっしり並び活気にあふれている。歩き回って小腹が空いてきたところへ目に飛び込んできたのが、網の上に並ぶカキの姿だ。強力な火力で焼かれた「焼きがき」は、香ばしい匂いを放ち食欲を刺激する。もう食べるしかない。この宮島名物はよく冷えたビールにピッタリ合う。

 少々、いい気分になって参道を歩いていると“ここでしか食べられないもみじ饅頭ですよ”の声が聞こえる。ナヌッ?もみじ饅頭なら広島中どこでも食べられるではないか。疑問に思って声の主を探すと「揚げもみじ」の紅葉堂の店先だった。これが今、巷(ちまた)で噂の揚げもみじか。もみじ饅頭を天麩羅の要領で揚げたもので、アツアツを賞味して貰うため注文を受けてから揚げる。もちろん店内でしか食べられず土産用はない。あん、チーズ、クリームの3種類があり1個150円。11年前の誕生以来、その美味しさが口コミで広がり「揚げもみじ」人気が続いている。現地に来てこそ口にできた新名物だ。ミニ観光の締めは土産物の定番・杓文字(しゃもじ)の購入。“必勝”の文字も頼もしい杓文字を胸に抱き「いざ、勝負!」。

◇ボートレース宮島

フェリー乗り場から歩いて約5分。観覧席から眺める瀬戸内の島々の光景は「日本有数」の看板に偽りなし。レースは丁度佳境に入ったようだ。「舟券を取ったら広島焼きで一杯やって、土産にはもみじ饅頭、焼きあなご…」。エンジンの爆音と共に“妄想”は広がっていく。

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