G1周年記念競走展望

【児島キングカップ】吉田 地元勢Vは任せた

[ 2013年9月24日 06:00 ]

予選トップながら準優で敗退した昨年の雪辱を狙う吉田拡郎
Photo By スポニチ

 秋の香りが漂う児島の街が“ボート色”に染まる。ボートレース児島開設61周年記念「G1児島キングカップ」は25日に開幕。今年は例年以上の豪華メンバーが集まった。初日、2日目はダブルドリームでお出迎えする。ヤル気倍増はもちろん地元勢。先のMB記念で児島代表となった吉田拡郎、茅原悠紀が初の地元周年Vに燃える。ボートレース以外も見どころ満載が児島という街。観光、グルメスポットには事欠かない。朝は観光、昼はボートで、夜は絶品海の幸。さあ、月末は児島へ集合ですよ!

 どうしたものか。今期勝率6・51。はっきり言って調子が悪い。並のA1なら許せても、吉田の実力を思えば不満。前期は8点近い勝率を残せていたのに…。

 「前期はすごく調子が良くて、その勢いを持続したかったけど、今期はエンジンの“出”が悪いです。オーシャンカップもそう。行き足から伸びが良くて、予選突破できたんですが、出足が全くなかったんです」

 ボートレーサーが勝率を落とす時というのは、エンジンを出せない時だ。まさに吉田はドップリとはまっている。最近の記念では複勝率40%以上のエンジンも引いていないが…。新ペラ制度では、その時々に応じたプロペラの調整力がさらに重要となってくる。

 「求めているのは自分の生命線でもあるスリットの行き足です。そこが来たらスタートもしやすいですから。そのこだわりを持ちながらエンジンなりに、どんな足に仕上げていくかが、今の悩みどころですね」

 負のスパイラルは9月に入ってからも続いた。「Fを切ってないのが唯一の救いです」。吉田が持つ最後の綱も前回で手離してしまった。多摩川G1でF。これは痛い。弱り目にたたり目とまでは言わないが…。今はどん底に近い。そんな中で迎える大事な大事な地元G1。どうなるのか。

 底にいるということは、あとは浮上するしかない。開き直って好結果、勝負の世界では多々ある話だ。何と言っても、MB記念は児島代表として選出された。意地とプライドがある。

「(山口)達也や茅原に負けんようにと刺激にもなり、ダービー出場権も獲れました。MB記念も選んでもらったし、より強い意志を持って臨みたいですね」

 強い意志を持って―今の吉田には重要なことだ。好不調の波は誰にでもある。不調の時にいかに気持ちを強くできるか。その強さが浮上への足かがりにもなる。

 「ドリームに選ばれた昨年も強い気持ちで挑みました。でも予選トップで準優敗退。1番悔しい思いをしました。今年は借りを返したいですね。大暴れして調子を上向かせたいです」

幸い、今年もドリームに選ばれた。だからこそ気合が入る。何と言っても児島代表。エースなのだ。38回の林貢さん以来、地元勢が児島周年を取っていない。23大会ぶりの地元勢Vはキミのウデに託されたぞ!

◇水面予想 満潮時はイン天国

 瀬戸内海に接する海水面である。海水面ということで当然、干満差がレースをする上での“キモ”。満潮時はとにかく乗りづらい。外から握って攻めることはかなり難しくなる。つまりイン天国の完成だ。逆に干潮時は乗りづらさが幾分かはマシになり、外からの攻めも決まってくる。干潮、満潮時刻をチェックすることは、児島における舟券攻略の近道だ。ただ、今シリーズ開催期間中は、比較的干満差は小さい。

 コース別で見ると、全国的に見ても、インが強い水面である。1着率は50%に迫る勢い。スタートが揃うG1となれば、なお一層、その傾向が強まるだろう。

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