G1周年記念競走展望

【北陸艇王決戦】中島、地元で爆発!!

[ 2013年6月10日 06:00 ]

地元のエースとして存在感を示したい中島孝平
Photo By スポニチ

 ボートレース三国の開設60周年記念G1「北陸艇王決戦」は6月11日~16日まで、連続6日間の日程で熱い水上バトルを繰り広げる。今回の特集では地元三国勢を中心とした選手情報はもちろん、ボートレース初心者の方への舟券解説や旅打ちの方には必見、ボート場の近辺にある観光名所をピックアップしてお届けする。

 地元のエース格として存在感を示す。今大会も松井を筆頭に強力な遠征勢を迎え撃つことになった。だが、ここはホームプール。主役の座を譲るわけにはいかない。

 今年に入ってからは2月の近畿地区選で優勝。コンマ08のスタートから一気の捲り勝ち。インパクトは抜群だった。その後はやや停滞気味だったが、4月の鳴門周年で待望のベスト6入り(【3】着)を果たすと三国MB大賞(【4】着)、三国GW戦で優勝。直前の尼崎では準優で選手責任の転覆に終わったが、「調子はまあまあですね」と言うように近況は決して悪くはない。

 育った三国水面が何と言っても後押しする。どの公営競技でもそうだが、「地元の記念タイトルは絶対に勝ちたい」と業種を問わず選手にとっては神聖な一戦。自身が親しんだ場所で、年間を通して数多く走る。中島のように地元のスター選手ならなおさら期待を集める。今年はすでに地元で4節参戦。地区選ではVと大きな声援に応え、MB大賞で優出【4】着とファンが求める最低限のノルマを達成。しっかりと結果を出してた。実に頼もしい。

 「地元戦だからと言って、気合を入れすぎないようにして挑みたいですね。でも、現場にいったら変わるかもしれないですけどね」

 6月から全国いっせいに凍結防止パイプが外された。エンジンのパワー変動があり、調整面でもこれまでとは違う感覚になる。

 「温水パイプが外れるので、正直、行ってみないと分からない部分がありますね。先月に走っていることがアドバンテージになるかといえばそうでもないかもしれない。固定観念が邪魔をすることもありますからね。乗った時の感じでどうするか考えたい」

 気温、水温、湿度、気圧など、ちょっとしたことで変化する。それが繊細なモーターボートの難しさ。正直な胸の内だろう。だが、これまで何度も走った水面。体が覚えている。

 昨年からペラ制度が変更された。ビック戦線でのベスト6入りこそここまでないが、グラチャン、オーシャンC、MB記念、ダービー、チャレンジC、13年の総理杯では予選を突破している。

 「(ペラ制度が変わり)何とも言えない面はあるけど、大きく悩まなくなりました。その節が悪くても踏ん切りがついて、引きずらなくなったっていうのはありますね」

 勝負師にとって気持ちの切り替えは大事。精神面での進境がうかがえる。現在の賞金ランクは15位。年末の大一番へ向け、今シリーズは大きな一戦となることは間違いない。地元の大きな声援を背に受けて、この戦いを制し弾みを付ける。

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