G1周年記念競走展望

【全日本王座決定戦】遠征組なら池田&山崎

[ 2013年6月4日 06:00 ]

 主力の多くの選手が笹川賞(福岡)からの転戦である。顔ぶれも豪華で今節はダブルドリーム戦が組まれている。

 遠征陣で勢いがあるのが池田。3月、平和島で行われた今年のSG第1弾「第48回・総理大臣杯」で(2)(2)(2)(2)(3)(1)[1]【1】の成績で8度目のSGVを飾った。7月から適用の2013年後期勝率8・31は自身初の勝率1位。獲得賞金もトップに立っている。

 昨年の賞金王、山崎の走りにも期待が集まる。頂上決戦でブルーの4号艇で登場した山崎は4カドから舟足を伸ばしイン松井繁の内懐をえぐり優勝を飾った。ここ一番での勝負強さこそ、この男の値打ちである。当地との相性もグー。49周年を制し、51周年→【2】58周年→【6】59周年【4】。さらに04年、ダイヤモンドカップでも優勝を飾っている。昨年、当地で開催したグラチャンも優勝戦の【2】着。水が合うのだ。間違いなく優勝候補の1人。

 先の笹川賞では若手の活躍が目立った。当番4000番台の5人が優勝戦に駒を進めた。時代は着実に前へと進んでいる。そのなかでも桐生の活躍は特筆ものだ。(1)(1)(1)(2)(2)(3)の成績で予選トップクリア。準優もイン逃げを決め、優勝戦の1号艇を手にしたのである。

 一番人気を背負ってSG初Vへ挑戦。結果は2コースから仕掛けた服部幸男にインで抵抗する展開になり【6】着、夢は敗れた。が、桐生の評価はあがるばかりである。

 もう1人、前田の存在も忘れてはならないだろう。笹川賞の直前に行われた若松61周年、前田も優勝戦の1号艇をゲット。インから好Sを放ち、1コーナーをトップで抜け出した。誰もが前田の優勝と思った。が、バック伸びて来た吉田弘文と接触、吉田が妨害失格、前田は無念の転覆となりG1初Vの夢は消えた。この前田の株もあがるばかり。“新鮮力”2人の活躍に期待したい。

 今節は女子レーサー2人の参戦が決まっている。日高と三浦である。ともに笹川賞からの転戦。日高は初日のドリーム戦にも選ばれ、当地での人気は抜群。思い出すのが4月、びわこで行われた名人戦だ。並みいる強豪を相手に優勝戦に駒を進め【2】着に食い込む大活躍をみせた。予選道中で大外から白星をゲットするなど年齢を重ねるごとに強さを増している。まさにグレートマザーの走りである。

 三浦も昨年大村で開催された賞金女王決定戦で優勝、初代チャンプに輝いた。ファン公募で三浦に付けられたニックネームが“テクニカルエリー”。まさにその通りの鮮烈な握り差しだった。

 今年12月、第2回賞金女王決定戦がここ芦屋で行われる。日高、三浦の出場はほぼ間違いはない。今周年は2人には前哨戦でもある。

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