藤井正弘の血統トピック

ドゥラ警戒“千年紀の名馬”のDNA

[ 2016年3月16日 05:30 ]

 本年度最初の世界ランキング(ロンジン・ワールドベストレースホースランキング)が先週発表になった。

 トップには米国のカリフォルニアクローム、英国のポストポンド、そして日本のドゥラメンテが121ポンドで並んだ。ちなみにドゥラメンテの数値は中山記念直後の暫定レーティングから1ポンド上乗せされたもの。11年のヴィクトワールピサ、14年のジャスタウェイも同様に中山記念のレーティングを上方修正されてドバイ遠征に臨み、大きな成果を挙げていた。まさかJRAハンディキャッパーが意図していたわけでもないのだろうが、結果として来週末の大一番に向けて何とも縁起のいいルーティンを済ませた形だ。

 そのドバイシーマクラシックに出走予定のポストポンドは、昨年の“キングジョージ”を制した5歳牡馬。5日に行われた前哨戦のG2ドバイシティオブゴールドを3馬身差で完勝し、トップタイとなる121ポンドのレーティングをLコラム(基準距離2400メートル)で獲得している。

 ポストポンドの父ドバウィは、00年のドバイワールドCをレコードタイムで圧勝した“千年紀の名馬”ドバイミレニアムの実質的な唯一の後継種牡馬。現在は日本で種牡馬生活を送るモンテロッソ、昨年、4度目の挑戦を実らせたプリンスビショップと、すでに2頭のドバイワールドC優勝馬を出している。血統的な“地の利”はやはり脅威。ドゥラメンテにとっては最も警戒すべき相手となるだろう。 (サラブレッド血統センター)

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