藤井正弘の血統トピック

豪でも「母の父ナリタブライアン」重賞V

[ 2016年2月24日 05:30 ]

 少し前に週末の予想記事の中で触れた「母の父ナリタブライアン」の注目株がオーストラリアでグレード勝ちを果たした。13日にランドウィック競馬場で行われたG2・ライトフィンガーズS(芝1200メートル)を制したペリニヨン。父スニッツェル、母ラストブレイズの3歳牝馬である。

 ペリニヨンの母ラストブレイズは、7歳で早世した日本競馬史上5頭目の3冠馬が、2年間の種牡馬生活で残した147頭の血統登録産駒のうちの1頭。競走馬としては6歳まで走って20戦1勝の凡庸な成績だったが、母のルビディアムが豪G2勝ち馬という血統を買われたのか、05年に母の故国であるオーストラリアで繁殖生活に入った。ペリニヨンの4歳違いの全姉で、3勝を挙げてG3・サラブレッドクラブSで3着に入線したホリーワイヤードなど、これまでに出走した5頭の産駒は全馬が勝ち馬となっており、14年1月のマジックミリオンセールに上場されたペリニヨンには35万豪ドル(約2800万円)というなかなかの高値がついた。「輸出繁殖牝馬」としては大成功の部類に入るだろう。

 南半球での快挙に触発されたように、こちら日本でも先週土曜のフリージア賞で「母の父ナリタブライアン」のマイネルハニー(父マツリダゴッホ)が4馬身差の独走劇を演じた。ちなみに「母の父ナリタブライアン」の特別勝ちは、11年9月18日に内房Sを勝ったアナモリ以来、実に4年5カ月ぶり。赤道を越えての“連鎖反応”には、まだ続きがありそうだ。 (サラブレッド血統センター)

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