藤井正弘の血統トピック

キングマンボ系が一気に勢力拡大

[ 2015年9月23日 05:30 ]

 社台スタリオンステーション繋養(けいよう)種牡馬の本年度の種付け実績が発表された。

 総勢30頭を数える稼働種牡馬の中で最多の種付け頭数を記録したのは、供用2年目のロードカナロア。前年比17頭増の267頭の種付けをこなし、4年前に父のキングカメハメハが樹立した266頭の日本記録を塗り替えた。次いで顕彰馬に選出されたばかりのオルフェーヴルの256頭。2年続けた“種付けリーディング”を譲ったディープインパクトは第3位の250頭で、自身の累計種付け頭数は2079頭となった。ちなみに供用9年目の通算2000頭超えは、キングカメハメハの10年目を抜く史上最速ペースである。以下ルーラーシップ(241頭)、ジャスタウェイ(220頭)、ハーツクライ(204頭)、エイシンフラッシュ(200頭)までがダブル大台をクリア。急死したマンハッタンカフェも最後の種付けシーズンに126頭と交配されている。

 父系単位で注目すべきはキングマンボ系の勢力拡大。前記ロードカナロア、ルーラーシップ、エイシンフラッシュに加え、本年初供用のベルシャザールが163頭、初年度産駒がデビューしたワークフォースが前年比65頭増の162頭、そして大黒柱キングカメハメハも電撃引退したハープスターをはじめ、厳選された108頭の繁殖牝馬に種付けした。計1141頭は社台スタリオンステーション全体の種付け頭数4361頭の4分の1強を占める。将来的には“2大父系制”へ移行していくことになるかもしれない。(サラブレッド血統センター)

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