藤井正弘の血統トピック

オウケン、ダート適性も潜在 ミリオン、父系に“勝負強さ”

[ 2015年9月9日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 オウケンマジック】2006年生まれ 鹿毛 新冠産 父タニノギムレット、母オウケンガール(母の父マーベラスサンデー)中央で27戦3勝 2歳産駒1頭。

 2歳世代唯一の血統登録産駒オウケンダイヤが新馬勝ちし小倉2歳Sに駒を進めた。ダービー2代制覇の女傑ウオッカを出した父だが後継種牡馬は本馬が初。3代母ロジータは南関東3冠と東京大賞典を制した川崎の伝説的名牝で、ダート適性も潜在する血統といえる。

 【新種牡馬紹介 ミリオンディスク】2004年生まれ 栗毛 千歳産 父アフリート、母ハッピーリクエスト(母の父トニービン)中央・地方で34戦9勝 主な勝ち鞍はカペラS、北海道スプリントC 2歳産駒7頭。

 こちらも数少ない産駒から新馬勝ちのデルマオカルが出た。アフリート父系には独特の遺伝的な勝負強さが備わっており、競走成績では本馬の上を行くバンブーエール(JBCスプリントなど10勝)ともども、二の矢、三の矢があるかもしれない。ハーツクライの成功をサポートした「種牡馬の母の父」としてのトニービンにも要注目。

 【新種牡馬紹介 ビービーガルダン】2004年生まれ 青鹿毛 平取産 父チーフベアハート、母オールザチャット(母の父ウエストミンスター)中央・地方で32戦7勝 主な勝ち鞍はキーンランドC、阪急杯 2歳産駒23頭。

 高松宮記念で鼻差負けした相手は、先週末の小倉2歳Sで産駒がワンツーを決めたキンシャサノキセキ。スプリンターズSでも鼻差2着があるという限りなくG1ウイナーに近いG3ウイナーだった。初年度は種付け無料で産駒数を確保している。大物ロードクエストの母の父として再評価された父チーフベアハートの長打力は侮り難い。 (サラブレッド血統センター)

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