藤井正弘の血統トピック

ヴィクトワールピサ持久力前面に 破格の瞬発力アンライバルド

[ 2015年8月12日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 ヴィクトワールピサ】2007年生まれ 黒鹿毛 千歳産 父ネオユニヴァース、母ホワイトウォーターアフェア(母の父マキアヴェリアン)中央、仏、UAEで15戦8勝 主な勝ち鞍は皐月賞、有馬記念、ドバイワールドC 2歳産駒102頭。

 メイダン競馬場オールウエザー2000メートルで争われた世界最高賞金競走、ドバイワールドCを制した史上唯一の日本調教馬。父子2代制覇となった皐月賞など、国内の5戦を合わせて2000メートルでは6戦全勝とパーフェクトの戦績を残した。アサクサデンエン、スウィフトカレント、そして同じく本年産駒デビューのトーセンモナークと、“種牡馬4兄弟”を形成する信頼性の高い血統。牝系には代々欧州のスタミナ血脈が重ねられており、種牡馬としては持久力が前面に押し出される可能性もある。9日の札幌ではスパーキングジョイが豪快な追い込みで新馬勝ちを収めた。父ネオユニヴァース同様、「洋芝サイヤー」としての異能も要チェックだろう。

 【新種牡馬紹介 アンライバルド】2006年生まれ 鹿毛 安平産 父ネオユニヴァース、母バレークイーン(母の父サドラーズウェルズ)中央で10戦4勝 主な勝ち鞍は皐月賞、スプリングS 2歳産駒23頭。

 こちらも兄にフサイチコンコルド、ミラクルアドマイヤと、2頭のG1サイヤーを擁する良血種牡馬。交配相手に恵まれているとは言い難いが、自力で上級馬を出せるだけのポテンシャルは秘めている。皐月賞で発揮した破格の瞬発力はマイラー的な素養の表れ。東京芝1400メートルの新馬を好時計勝ちしたトウショウドラフタには、マイル路線で大成の期待が懸かる。(サラブレッド血統センター)

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