藤井正弘の血統トピック

ワークフォース 母系は凱旋門賞馬が連続配合

[ 2015年7月29日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 ワークフォース】2007年生まれ 鹿毛 英国産 父キングズベスト、母ソヴィエトムーン(母の父サドラーズウェルズ)英、仏で9戦4勝 主な勝ち鞍は英ダービー、凱旋門賞、ブリガディアジェラードS 2歳産駒125頭。

 デビュー3戦目の英ダービーをレースレコード(2分31秒33)で圧勝した天才肌のチャンピオンホース。続くキングジョージ六世&クイーンエリザベスSはハービンジャーの大パフォーマンスの引き立て役に回った(5着)が、凱旋門賞では壮絶な追い比べの末にナカヤマフェスタを頭差で退け、エルコンドルパサーが半馬身及ばなかったモンジューから“日本競馬最大の敵役”のポジションを引き継いだ。4歳時も現役を続行し、古馬選手権路線で存在感を示した。

 父のキングズベストはキングマンボ系の英2000ギニー馬。本馬と同期の日本ダービー馬エイシンフラッシュの父でもあり、息子たちの活躍が呼び水となって2年前から日本で供用されている。欧州系ビッグネームの成否を分ける高速ターフへの適応力については、間接的ながら裏書きのある血統といえるだろう。ちなみに父キングマンボ系×母の父サドラーズウェルズという組み合わせは、前記エルコンドルパサーに通じる配合パターン。祖母の父アレッジド、3代母の父スターアピールと、凱旋門賞馬が連続配合された母系は重厚そのもので、自身同様、産駒の本領も2400メートル部門と思われる。26日の函館では早くも2頭目の新馬勝ち馬(アフターダーク=芝1800メートル)が出ており、前途は洋々だ。

(サラブレッド血統センター)

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