藤井正弘の血統トピック

ドゥラメンテ超える最強の“黄金配合”リアル

[ 2015年2月11日 05:30 ]

 3年3カ月ぶりの「週間未勝利」から一転、先週末は4連勝でGウイナーに上り詰めた東京新聞杯のヴァンセンヌをはじめ、種牡馬単位の週間最多勝となる7勝を挙げたディープインパクト。今週も京都記念でキズナとハープスター、牡牝のクラシックホースの初対決が実現し、共同通信杯は5頭出しでキングカメハメハ産駒の超良血ドゥラメンテに対抗する構え。完全に平常運転に戻ったとみていいだろう。

 分厚い布陣となった共同通信杯でも特に注目すべきはリアルスティール。上がり33秒3で楽勝した新馬の内容もさることながら、血統的にもG1級の可能性が十分に認められる。

 父ディープインパクト、母の父ストームキャットというリアルスティールの配合パターンからは、前記ダービー馬キズナのほかに桜花賞馬アユサン、昨年のエリザベス女王杯勝ち馬ラキシスと、すでに3頭のG1ウイナーが出ている。この3頭は同じ2010年生まれ。同様に3頭のG1馬を生んだステイゴールド×メジロマックイーン牝馬のニックスにしても、3頭の生年は異なっていた。見方によっては、父と母の父の組み合わせは“黄金配合”を超えた最強ニックスなのである。

 リアルスティールの3代母ミエスクはG1・10勝を挙げた名牝にして、キングカメハメハの父キングマンボの母でもある。つまり間接的に“キングカメハメハ成分”を取り込んだディープインパクト産駒ということになる。対ドゥラメンテという観点からも優位に立てる血統構成だ。(サラブレッド血統センター)

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