藤井正弘の血統トピック

障害戦も照準 ディープ“種牡馬3冠”の夢

[ 2014年9月17日 05:30 ]

 20日の阪神ジャンプSには2頭のディープインパクト産駒がエントリーしている。小倉サマージャンプ勝ちのメイショウブシドウと未勝利→オープン連勝中のレッドキングダム。どちらもジャンプ部門では若手に属する5歳牡馬である。

 今年、障害戦に出走したディープインパクト産駒は計6頭。14日現在、障害リーディング首位を行くキングカメハメハの出走頭数は17頭だから、まだまだ“選手層”は薄い。それでもいち早く重賞2頭出しをかけてきたあたりは、さすがの長打力というべきだろう。種牡馬ディープインパクトには、障害サイヤーとしてもモンスター級の可能性を見込んでおきたい。

 ちなみに“先代モンスター”サンデーサイレンスが障害部門で送り出した唯一の重賞勝ち馬は、京都ハイジャンプなど重賞4勝を挙げた第6世代のウインマーベラス。同馬の働きによってサンデーサイレンスは、2003年の種牡馬リーディングにおいて、総合・2歳・障害の3部門でトップとなった。これは統計資料が整備された1974年以降、最初で最後の“種牡馬3冠”となっている。

 ディープインパクトは現在、総合リーディングでは10億円以上のセーフティーリード。僅差3位の2歳リーディングも例年通り、後半戦での差し切りが濃厚だ。トップから約8000万円差の7位という障害リーディングも十分に逆転圏内。阪神ジャンプSで前記2頭が1、2着を占めれば、偉大な父以来の快挙が視野に入ってくる。(サラブレッド血統センター)

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