藤井正弘の血統トピック

英ダービー馬 東京で雄姿が見たい

[ 2014年6月11日 05:30 ]

 ジャスタウェイが“世界チャンピオン”のプライドを示した先週末は米国と英国でも世界の耳目を集めるビッグレースが行われた。

 36年ぶりの3冠達成が期待されたベルモントSのカリフォルニアクロームは直線、外から伸び切れずに4着。出走全馬が恐らく二度と走ることのないダート12Fという条件は、2冠を勝ってきた馬にとってのエクストラステージであると同時に罰ゲームのようでもある。勝ったトーナリストは、くしくもカリフォルニアクロームと同じシアトルスルー系プルピットの孫。母の父プレザントコロニーが過去36年で11頭を数える“3冠ニアミス馬”の一頭だったのも因縁というべきだろう。

 一方の英ダービーは、大本命のオーストラリアが力強く抜け出した。管理するエイダン・オブライエン調教師は史上初の英ダービー3連覇。01年の優勝馬である父ガリレオにとっては、08年のニューアプローチ、13年のルーラーオブザワールドに続く3度目の“2代制覇”となった。

 オーストラリアは母のウィジャボードも英オークス馬という極め付きのクラシック配合。ウィジャボードと言えば、2年続けてジャパンCで掲示板を確保(05年5着、06年3着)した親日派?の名牝でもあった。ちなみにガリレオの母アーバンシーも93年8着の“ジャパンカップOG”。第235代英ダービー馬には、ぜひとも東京芝2400メートルでの血統的リベンジに挑んでもらいたいものだ。 (サラブレッド血統センター)

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