藤井正弘の血統トピック

ジャスタ決める!ハーツ産駒G1・3連勝

[ 2014年6月4日 05:30 ]

 オークスのヌーヴォレコルトに続き、ダービーもハーツクライ産駒のワンアンドオンリーが優勝した。

 春の東京開催、芝2400メートルで牡牝の2冠目が行われるようになった1953年以降、オークス馬とダービー馬が同じ種牡馬の産駒だったケースは、65年のベロナとキーストン(父ソロナウエー)、93年のベガとウイニングチケット(父トニービン)、94年のチョウカイキャロルとナリタブライアン(父ブライアンズタイム)、95年のダンスパートナーとタヤスツヨシ(父サンデーサイレンス)、01年のレディパステルとジャングルポケット(父トニービン)、03年のスティルインラブとネオユニヴァース(父サンデーサイレンス)、12年のジェンティルドンナとディープブリランテ(父ディープインパクト)に次いで8回目。

 2度にわたって“完全制覇”を果たした種牡馬は、サンデーサイレンスとトニービンだが、ハーツクライは前者を父に、後者を母の父に持っている。東京コースのクラシックに特異な適性が備わっていて当然の血統とも言えるだろう。

 歴代の大種牡馬に肩を並べたハーツクライは、今週の安田記念にも最有力と目されるジャスタウェイを出走させる。帰国初戦、鞍上の騎乗停止による強制的スイッチと、それなりのハンデを課せられた現役世界チャンピオン。対抗勢力はマイルG1連覇を狙うトーセンラー、マイラーとして蘇生した2年前のクラシック候補ワールドエースをはじめ、7頭出しのディープインパクト軍団。

 種牡馬ハーツクライの現役当時からの“キラー属性”を思えば、血統的には最もくみしやすい相手という見方もできる。05年の秋華賞(エアメサイア)、菊花賞(ディープインパクト)、天皇賞・秋(ヘヴンリーロマンス)のサンデーサイレンス以来となる“G1・3連勝”達成が濃厚だ。 (サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る