藤井正弘の血統トピック

孝行息子出現!長打力も見せる種牡馬アッミラーレ

[ 2014年3月12日 05:30 ]

 12日に大井競馬場で行われる京浜盃は南関東クラシックの最重要プレップ(前哨戦)。今年も3歳世代のトップクラスが集結した。主役はもちろん、大井転入初戦となるハッピースプリント。JRA勢を一蹴した全日本2歳優駿を含め、ダートでは不敗を通す昨年のNARグランプリ年度代表馬である。

 ハッピースプリントの父アッミラーレはアグネスフライト、エアシャカールなどと同期のサンデーサイレンス第6世代。サンデーサイレンス産駒では第2世代のイシノサンデー、チアズサイレンスが余技的にダート交流重賞を勝っていたが、ダートに特化したオープン馬はレコード勝ちの欅Sなど6勝を挙げたアッミラーレが最初だった。SS血脈のダート部門での可能性を押し広げたパイオニアといっていいだろう。ちなみに97年生世代のサンデー後継には他にトウケイヘイローの父ゴールドヘイロー、ネコパンチの父ニューイングランドがいる。その一方で前記2頭のクラシックホースは目立つ実績を残せなかった。あるいはバイプレーヤー的種牡馬の特異年だったのかもしれない。

 種牡馬アッミラーレの特筆すべき属性は産駒の勝ち上がり率の高さ。現3歳世代もすでに出走18頭中15頭が勝ち馬となり、勝ち上がり率83%は出走産駒10頭以上の種牡馬の中で他を圧するトップとなっている。ハッピースプリントの出現によってアベレージだけでなく長打力も実証された。この春は間違いなく種付けオファーが急増するはずだ。

(サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る