藤井正弘の血統トピック

ディープ産駒トップの“大物”誕生!?

[ 2014年3月5日 05:30 ]

 弥生賞にエントリーがあるアデイインザライフは見るからに大きな馬だ。デビュー戦の馬体重は546キロ。パドックの印象は600キロくらいあるのではないかと錯覚したほどだった。馬見のプロではないのだが、当時の仕上げは明らかに余裕残しで、それだけに最後方から馬群の外をひとマクりの大パフォーマンスには度肝を抜かれた。加えて驚きを増幅させたのは、この巨漢がディープインパクトの子だったことである。

 ディープインパクトはデビュー戦の452キロが国内13戦の最高体重(凱旋門賞は馬体重発表なし)で、ジャパンCを自己最少体重の436キロで勝ち、438キロの有馬記念で有終の美を飾った。歴代のビッグネームの中でもかなり小柄である。種牡馬としても当然ながら500キロ級の大型産駒は少数派。現実にアデイインザライフの546キロは、のちにラジオNIKKEI賞を勝ったファイナルフォームの536キロを塗り替えるディープインパクト産駒の最重量デビュー戦勝ち記録だった。

 ちなみにディープインパクト産駒の最重量重賞勝ち馬は536キロで12年目黒記念を制したスマートロビン。そのスマートロビンが12年日経新春杯(5着)に出走した際の552キロが重賞競走における最重量出走記録となっている。アデイインザライフの馬体重は小差3着に追い込んだ前走の京成杯も平行移動の546キロ。中6週の今回、名実ともにディープインパクト産駒きっての“大物”にのし上がるかもしれない。

(サラブレッド血統センター)

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