藤井正弘の血統トピック

日本にある世界最先端の種牡馬基地

[ 2014年1月22日 05:30 ]

 競走馬の世界ランキングである「ワールドベストレースホースランキング」の13年確定版が16日、IFHA(国際競馬統括機関連盟)から発表された。

 トップにはフランスのトレヴ(L=長距離部門)とオーストラリアのブラックキャヴィア(S=短距離部門)、不敗の牝馬2頭が130ポンドで並んだ。凱旋門賞圧勝の前者はともかく、後者の数値は着差を単純に指数化したレーティングというよりも25戦全勝で現役を終えた希代の快足にフリーハンデ的な下駄を履かせたものだろう。個人的にはそれも悪くないと思う。

 3位タイの129ポンドは日本のオルフェーヴル(L部門)とブリーダーズCマイルを連覇した米国のセン馬ワイズダン(M=マイル部門)。オルフェーヴルの数値は有馬記念(1着)のパフォーマンスに与えられており、凱旋門賞の5馬身差2着は極端に言えばノーカウントという評価。99年のエルコンドルパサーが惜敗の2着で自己最高値の134ポンドを得たことを思うと隔世の感がある。

 128ポンドで5位にランクされたのは香港スプリント連覇のJRA賞年度代表馬ロードカナロア(S部門)と“キングジョージ”をレコード勝ちしたアイルランド産のドイツ調教馬ノヴェリスト(L部門)。つまり、昨年度の世界ランキングのトップ5のうち、種牡馬登録が可能な3頭の牡馬は現在、全て社台スタリオンステーションにいるということ。世界最先端の種牡馬基地は他でもないこの国に存在するのである。(サラブレッド血統センター)

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