藤井正弘の血統トピック

コンデュイット 2400メートルに特化した血脈!期待は秋以降

[ 2013年7月24日 06:00 ]

 【新種牡馬紹介(2)】

 ◆コンデュイット 05年生 栗毛 アイルランド産 英仏北米・日本で15戦7勝 主な勝ち鞍はブリーダーズCターフ(2回)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英セントレジャー 2歳産駒88頭。

 08年のエクリプス賞最優秀芝牡馬。3歳夏から急激に力をつけて英セントレジャーとBCターフを制し、4歳時も欧州競馬の王道路線で存在感を放った。BCターフ連覇を果たして挑んだジャパンCは4着に終わったが、同じく4着だった凱旋門賞からの世界三大芝G1皆勤というハードスケジュールにも音を上げず、芝2400メートルの自己ベスト(2分22秒8)で走破したことは高く評価できる。馬場を選ばない国際派のチャンピオンホースだった。

 父のダラカニは凱旋門賞、仏ダービーなど9戦8勝の名馬で、ミルリーフにさかのぼるサイヤーラインは代々2400メートル戦に特化した“ダービー父系”。母の父サドラーズウェルズも凱旋門賞馬サキー、ジャパンC圧勝のエルコンドルパサー、英ダービー馬ワークフォース、日本ダービー馬フサイチコンコルドなど、母の父としても2400メートルに強い血脈だ。ちなみにフサイチコンコルドとは4代母のサニーヴァレー経由でリンクする同族。日本の高速ターフに適応できたのは母系の血に負うところが大きかったものと思われる。

 23日現在、産駒はJRA未勝利(出走7頭)だが、自身のキャリアからも血統からもスロースタートは想定内。初戦勝ちするような馬は相当な素材と言えるし、新馬を勝ちそびれた馬でも早い見限りは禁物だろう。持久力を生かせる条件が増えてくる秋以降は一転、攻勢に出る可能性がある。ミルジョージの時代から全天候型として定評のあるミルリーフ父系で、馬券的には重馬場やダート替わりでの激走に要注意。(サラブレッド血統センター)

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