藤井正弘の血統トピック

クリソライトが挑むJDD初の父子制覇

[ 2013年7月10日 06:00 ]

 10日は3歳ダート部門の頂上決戦、第15回ジャパンダートダービーが大井競馬場2000メートルで1着賞金4500万円を懸けて争われる。地元南関東の東京ダービー馬インサイドザパークをはじめ、ミータロー(北海道)、ユメノアトサキ(兵庫)、アラマサシャープ(高知)、ダイリングローバル(佐賀)と各地域のダービー馬が集結した今回はJRA勢も例年以上に強力。3歳ダートグレード唯一の“G1”にふさわしい豪華メンバーとなった。 

 優勝候補は五指に余るが、歴代優勝馬との血統的因果関係を踏まえると昇竜Sの1、2着馬、クリソライトとエーシンゴールドに食指が動く。

 クリソライトは02年のジャパンダートダービーを7馬身差で大勝したゴールドアリュールの産駒。この父が産駒を送り込むのは08年のスマートファルコン、昨年のロニーフロラシオンに続いて3頭目となる。母のクリソプレーズは06年ジャパンCダート優勝馬アロンダイトの全姉で、距離延長には不安のない血統。このレースでは2着に終わったスマートファルコンが後に大井2000メートルのビッグレースを総なめにしたのは周知の通りだ。レース史上初の“2代制覇”は大いに脈ありだろう。

 エーシンゴールドの母ホームフロムオズは米G1ウッドメモリアルS勝ち馬タピットの全妹。タピットといえば09年の優勝馬テスタマッタの父である。ベルモントS勝ちの輸入種牡馬サマーバードとは3代母を共有する同族。外国産3頭の中では最も大井2000メートルに向きそうなタイプだ。(サラブレッド血統センター)

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