藤井正弘の血統トピック

カキツバタが父ロイヤルタッチを救う!?

[ 2013年1月30日 06:00 ]

 30日に川崎競馬場で行われる川崎記念は今年で62回目を迎える伝統の大レース。暮れの東京大賞典で壮絶な2着争いを演じたハタノヴァンクール、ワンダーアキュート以下、JRA勢圧倒的優位の戦力構成はダートグレード競走の常で、恐らく今回も地方勢の大半は全く別の競馬でゴールを目指すことになる。

 ちなみにグレード認定の指標となるレースレーティングは、上位4頭の年度末最終レーティングの平均値なので、実質4頭立てでも格下げの心配はないのだが、興行としてはどうだろう。今回は結果的にJRA補欠4位のタカオノボルまで出走できたとはいえ、せめてG1格のタイトルぐらいはレーティングによるカットラインを設定して、地方競馬、特に他地区の余剰枠を潜在的なJRA重賞予備軍に振り分けるといったテコ入れが考えられていいように思う。

 そんな中で唯一、馬券の対象として押さえておきたい地方馬が船橋のカキツバタロイヤル。同じ川崎2100メートルの前哨戦、報知オールスターCは小差3着。地区限定重賞でも勝ちみに遅い半面、ダートグレード競走でも相手なりに走る常時善戦タイプだ。 

 先週もクロッカスSでアドマイヤジャパン産駒がワンツーを決めるなど、種付けシーズンを前にサンデーサイレンス系の窓際サイヤー?がにわかに活気づいている。カキツバタロイヤルの父は、昨年の交配数1頭まで落ち込んだサンデーサイレンス第2世代“四天王”の一角ロイヤルタッチ。起死回生の一撃に警戒したい。(サラブレッド血統センター)

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