藤井正弘の血統トピック

【新種牡馬紹介(8)】ローエングリン父として覚醒も!?

[ 2011年9月14日 06:00 ]

 ◆シーキングザダイヤ 2001年生 鹿毛 米国産 父ストームキャット 母シーキングザパール(母の父シーキングザゴールド) 日・英・仏・星で30戦7勝 主な勝ち鞍はニュージーランドT、アーリントンC、浦和記念、日本テレビ盃 2歳産駒68頭。

 ダートG1・2着9回の“シルバーコレクター”として名高い馬だが、芝でも重賞2つを含む4連勝を記録した。97年のNHKマイルC優勝馬である母は、日本調教馬として初めて海外G1を勝った国際派の名牝。本馬も供用1年で生まれ故郷に戻り、その良血を次代に伝承している。現2歳は最初で最後の国産世代。15日のフローラルカップ(門別)ではシーキングブレーヴが重賞初制覇に挑む。

 ◆ローエングリン 1999年生 黒鹿毛 千歳産 父シングスピール 母カーリング(母の父ガルドロワイヤル) 日・仏・香港で48戦10勝 主な勝ち鞍はマイラーズC(2回)、中山記念(2回) 2歳産駒56頭。

 3歳馬として史上初めて宝塚記念で馬券に絡んだ(3着)大器。G1には手が届かなかったが、4歳時と8歳時の“中4年”での中山記念V2など、マイル~中距離部門で長く第一線を張った。ちなみに国内外で17戦したG1でのキャリアハイは4歳時のフランス遠征、ムーランドロンシャン賞の0秒1差2着。海外戦に再チャレンジしていれば、ステイゴールドのような覚醒があったかもしれない。JC優勝馬×仏オークス馬という配合スケールには、生産部門での開発余地が十分に残っている。

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