藤井正弘の血統トピック

【新種牡馬紹介(7)】“即戦力”輩出のスタチュー

[ 2011年8月31日 06:00 ]

 ◆シニスターミニスター 2003年生 鹿毛 米国産 父オールドトリステ 母スイートミニスター(母の父ザプライムミニスター) 北米13戦2勝 主な勝ち鞍はブルーグラスS 2歳産駒40頭。

 供用3年で早世した父にとってはブリーダーズCスプリント勝ちのシルヴァートレインと並ぶ貴重な後継種牡馬。ちなみに唯一のG1タイトルとなった3歳春のブルーグラスSは、2着に約13馬身差という記録的大差勝ちだった。種牡馬としてもアベレージより長打力で勝負するタイプだろう。エーピーインディ~シアトルスルーとさかのぼる北米チャンピオンサイヤー父系。陽性のスピード血脈で、ワンペースで押せるダート短距離が最適の条件だ。

 ◆スタチューオブリバティ 2000年生 黒鹿毛 米国産 父ストームキャット 母チャーミングラッシー(母の父シアトルスルー) 英・愛・仏・米で7戦2勝 主な勝ち鞍はコヴェントリーS 2歳産駒54頭。

 ベルモントS勝ちのレモンドロップキッドの半弟で前記エーピーインディのいとこという本格的アメリカン血統ながら、欧州の芝短距離路線で活躍した。牝系は種牡馬ファミリーとしても有名で、自身、現在は日本を基点にシャトル供用されている豪州でG1・2勝のヘイリストなど既に3頭のGウイナーを出している。高速ターフへの適応力を備えた即戦力といっていいだろう。競走馬としては適性がなかったダートも種牡馬としてなら克服可能。(サラブレッド血統センター)

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