藤井正弘の血統トピック

【JDD】グレープ&ボレアスに3冠阻止の可能性

[ 2011年7月13日 06:00 ]

 13日のジャパンダートダービー(大井)で船橋の女王クラーベセクレタが“南関東3冠”に挑む。南関東転入後、負け知らずの同馬は前走の東京ダービーまで重賞5連勝中。ここで連勝を6に伸ばせばヒカルタカイ(67年)、ゴールデンリボー(75年)、ハツシバオー(78年)、サンオーイ(83年)、ハナキオー(86年)、ロジータ(89年)、トーシンブリザード(01年)に次ぐ史上8頭目、01年限りで廃止された東京王冠賞に代わってジャパンダートダービーが3冠最終戦に組み込まれてからは、初の3冠馬誕生となるわけだ。 

 南関東勢とは前走の東京ダービーで勝負づけが済んだ感じ。他地区の“ダービー馬”ではダート6戦全勝という岩手のベストマイヒーローが不気味だが、やはり当面の強敵はユニコーンSの2、3着馬だろう。 

 グレープブランデーはダートグレード未勝利のマンハッタンカフェの産駒だが、以前にも書いたように、この父の3歳世代はダート馬の当たり年。「母の父ジャッジアンジェルーチ」は大井2000メートルの帝王アジュディミツオーと共通で、初コースへの適応力も問題ない。 

 血統的にはボレアスの反撃も怖い。母の父フレンチデピュティは06年の優勝馬フレンドシップの父であり、その父デピュティミニスターは、05年の優勝馬カネヒキリの母の父にして08年の優勝馬サクセスブロッケンの祖母の父。“御用達血脈”を装備した最新の「3冠馬」の鬼っ子が3冠達成を阻むシーンもありそうだ。(サラブレッド血統センター)

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