藤井正弘の血統トピック

海外にも注目の日本産ルーキーサイヤー

[ 2011年6月15日 06:00 ]

 今週から全国3場で開幕する2歳戦のお楽しみはルーキーサイヤーの産駒のデビュー。当コラムでも恒例の夏季集中連載でダイワメジャー、アドマイヤムーンといった2歳新種牡馬を紹介していく予定だが、今年は海外にも初年度産駒が2歳となった注目の日本産ルーキーサイヤーがいる。

 先週取り上げた皐月賞馬ノーリーズンの半弟にあたるサンデーサイレンス産駒グレイトジャーニーは、望外の成功を収めてトルコに栄転したディヴァインライトの後釜として、08年の種付けシーズンからフランスのロンレイ牧場で供用されている。5月9日にフランスのシャンティ競馬場で行われた芝1000メートルの新馬戦を産駒のユセリーナが快勝。現役時はG3・2勝(シンザン記念、ダービー卿チャレンジT)の地味な存在だったが、ひょっとすると“二匹目のドジョウ”になるかもしれない。

 マイルチャンピオンシップ勝ちのハットトリックは、サンデーサイレンスのG1ウイナーとして初めて父の生国で種牡馬入り。現在はケンタッキー州のウォルマックファームを本拠として南半球にもシャトルされている。こちらも産駒のダビルシムが先週8日、フランスのラ・テスト・ド・ビュシュ競馬場で芝1200メートルのデビュー戦を圧勝した。同馬はフランス生まれの「持ち出し」馬だったが、この分なら米国での産駒初勝利も時間の問題だろう。なお、米国では現役中に競走馬としてゴドルフィンに買われたユートピアの産駒も本年デビュー予定だ。(サラブレッド血統センター)

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