藤井正弘の血統トピック

“叩き上げ属性”受け継ぐフラガラッハ

[ 2011年2月2日 06:00 ]

 昨年の安田記念優勝馬(ショウワモダン)と3着馬(スマイルジャック)、同じくマイルチャンピオンシップの2着馬(ダノンヨーヨー)と3着馬(ゴールスキー)、さらに本年唯一の古馬牡牝混合マイル重賞勝ち馬(シルポート)がエントリーしてきた今週の東京新聞杯。G3格付けがもったいないほどのメンバー構成だが、血統面からは古馬重賞初挑戦のフラガラッハに注目している。

 フラガラッハの父デュランダルはマイルチャンピオンシップ連覇を果たした03年、04年と、2年連続でJRA賞最優秀短距離馬に輝いたサンデーサイレンス産駒の最強マイラー。種牡馬としても09年の新種牡馬リーディングでゼンノロブロイに次ぐ2位にランクされるなど、なかなかの好発進を見せた。ジュエルオブナイルの小倉2歳S以降、産駒は1年以上も重賞勝ちから遠ざかっているのだが、先々週はエアラフォンが花見小路特別を楽勝して準オープンに昇級、先週の白富士Sではカリバーンが3連勝でオープン初勝利を飾り、そして今週はフラガラッハが重賞挑戦と、年が明けてにわかに4歳世代が活気づいている。もともと自身、3歳春は重賞に縁がなかった馬。条件級からのし上がる叩き上げ属性は産駒にもしっかり伝わったということなのだろう。

 今年からブリーダーズスタリオンステーションに“異動”となった種牡馬デュランダル。展示会シーズンを前に名刺代わりのタイトル奪取といきたいところだ。(サラブレッド血統センター)

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