藤井正弘の血統トピック

シュヴァルグラン、2000m対応可

[ 2018年3月28日 05:30 ]

 今年の大阪杯を読み解く上で最重要ポイントといえるのがシュヴァルグランの取捨だろう。123ポンドのプレレーティングは、次位サトノダイヤモンドとゴールドアクターに3ポンド差の断然トップ。昨年の覇者であり同期の宿敵でもあったキタサンブラックが種牡馬入りした今、レーティング的には現役最強馬といえる存在である。問題は2年7カ月ぶりの実戦となる2000メートルの距離に対応できるかどうか。この一点に尽きる。

 シュヴァルグランはヴィクトリアマイル連覇のヴィルシーナの半弟にして、今週末のドバイワールドカップデー開催でドバイターフ連覇に挑むヴィブロスの半兄でもある。姉は12年秋華賞でジェンティルドンナと鼻差の接戦に持ち込み、妹はその4年後に姉の雪辱を果たした。母ハルーワスウィートの半弟には中日新聞杯、新潟記念と、芝2000メートルのG3を2勝したマーティンボロがいる。引き合いに出した3頭はいずれもディープインパクト産駒なのだが、それを差し引いても牝系単位の中距離実績は十分といえる。

 3代母の半弟シングスピールは96年にジャパンCを制し、翌97年にはドバイワールドC、インターナショナルSと、ダートと芝で2000メートルのビッグタイトルを手に入れた。この偉大な同族にシュヴァルグランが続く可能性は少なからずある。(サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る