藤井正弘の血統トピック

【皐月賞】ライアーズ父系3代制覇へ逆襲

[ 2017年4月13日 05:30 ]

 スプリングS2着で出走権を確保したアウトライアーズは、父が10年の優勝馬ヴィクトワールピサで祖父が03年の優勝馬ネオユニヴァース。父系3代連続の皐月賞制覇に挑むことになる。

 83年ミスターシービー(父トウショウボーイ)からディープインパクト産駒の初勝利となった昨年のディーマジェスティまで、父子2代制覇は延べ8回記録されている皐月賞だが、父系3代となるとさすがにハードルが高い。「皐月賞馬を父に持つ皐月賞馬」の産駒が出走してくること自体、極めて珍しく、02年のトウカイテイオー産駒ホーマンウイナー(9着)以来、実に14年ぶりだった昨年のヴィクトワールピサ産駒ナムラシングン(7着)とジョルジュサンク(16着)で累計わずか7頭である。

 過去最も父系3代制覇に肉薄したのは91年、トウカイテイオーの2着入線を果たしたミスターシービー2年目産駒のシャコーグレイド。00年にはそのトウカイテイオーの産駒チタニックオーが3着に食い込んでいる。ちなみに前者は単勝16番人気(75・7倍)で後者は13番人気(83・0倍)だった。“皐月賞父系”のブランドパワー侮るべからずということだ。

 アウトライアーズは皐月賞コースで未勝利を完勝しており、父系祖父の代から中山芝2000メートルでは負け知らず。逆襲があっても驚けない。(サラブレッド血統センター)

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