【ダービー】12頭出走予定、ノーザンF・吉田俊介副代表「何とかして勝ちたい」

[ 2021年5月27日 05:30 ]

ダービーに向け熱い思いを語る吉田俊介ノーザンファーム副代表(撮影・西川祐介)
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 今年の平地G1・9戦中6勝を挙げているのがノーザンファームで生まれ育った馬たちだ。競馬の祭典ダービーには過去最多となる12頭がスタンバイ。ノーザンファームの吉田俊介副代表(47)に、好調の理由と3年ぶりとなるダービー制覇への思いを聞いた。

 ノーザンファーム生産馬は大阪杯(レイパパレ)からヴィクトリアM(グランアレグリア)まで平地G1・6連勝。今年も生産者リーディングのトップを独走している。なぜこれほど強いのか。「生産頭数が増えているのもありますが、これまでに経験したことを、力を引き出すためのノウハウとして蓄積し、それを牧場全体にフィードバックできていることが結果に結びついていると思います。加えて毎年のように、海外から牝馬を買ってきて血の入れ替えもしています。同じことをしていると抜かれてしまうので、これはいいなと思うことを取り入れて、トライし続けています」。日々、挑戦。さらなる高みを目指して、生産に取り組んでいる。

 数あるG1の中でもダービーは別格。「個人馬主の方、クラブの会員の皆さまも、ダービーに出走、勝つことを目標にされていると言っても過言ではないと思います」。そのダービーを15年から4年連続で同生産馬が制した。だが、近2年は苦杯をなめた。「いつも一生懸命にやっていますが、どうして勝てなかったのかと…本当に悔しい思いをしました」。だからこそ今年のダービーに懸ける思いは強い。皐月賞馬エフフォーリアをはじめとして超豪華なラインアップ。「今年は期待できる馬がたくさん出走できるので、なんとかして勝ちたいと思います」。ノーザンファーム勢が2年分の忘れ物を取りに行く。

 《母がクラブ所属馬→産駒は同クラブで募集多く》ひとくちにノーザンファーム生産馬といっても、クラブに所属する馬もいれば、セレクトセールに上場される馬もいる。その分け方に明確な決まりはないが、母がクラブ所属馬だった場合は同じクラブで募集されることが多いという。例えば、シーザリオと、その子エピファネイアはキャロットファーム所属、ジェンティルドンナとその子モアナアネラはサンデーレーシング所属など。

 ◆吉田 俊介(よしだ・しゅんすけ)1974年(昭49)4月13日生まれ、北海道出身の47歳。慶大卒。98年ノーザンファーム入社。同ファーム空港牧場場長を経て、現在は同ファーム副代表。サンデーレーシングの代表取締役も兼務する。父はノーザンファーム代表の吉田勝己氏。趣味はサッカー観戦。

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2021年5月27日のニュース