【ジャパンC】コントレイル点火!デビュー後初福永と最終追いで軽快1F12秒2

[ 2020年11月26日 05:30 ]

福永騎手が乗り、坂路で追い切られたコントレイル
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 世紀の一戦となった「第40回ジャパンC」。栗東では無敗の牡牝3冠馬2頭が坂路で主戦を背に軽快な動きを披露した。コントレイルは最終追いで初めて福永祐一(43)がまたがり、ラスト1F12秒2の切れ味を発揮した。

 無敗の3冠馬コントレイルの背には今日も、福永がいた。鞍上が最終追い切りにまたがるのはデビューから初めて。管理する矢作師は「先週の時点で体重の割に、もうひとつ馬体の張りが足りないと感じた。そこからの上昇度、良くなった感触を確かめてもらいたくて昨日、今日と乗ってもらった」と説明する。その言葉通り、本来の走りで万全の状態をアピールした。

 いつも通り、最終追いは坂路単走。コースの内側に馬が殺到する中、外ラチ沿いをキビキビと駆け上がっていく。残り400メートルからは1F12秒5に加速したが、手綱は持ったままだ。馬なりでラストは再加速して1F12秒2でフィニッシュ(4Fは53秒3)した。鞍上が感触を口にする。

 「非常にいい動き。こちらも驚くぐらいの良化度合いを見せています。最終追い切りを無事にいい形で終えることができて良かったなと安どの気持ちです」

 鞍上が騎乗したCWコースの1週前追いは僚馬2頭に届かずフィニッシュ。「最後に後れを取ったことは今までなかった。不満の残る内容だったし、しっくりこない感覚はあった」と振り返る。その後、鞍上は金曜のゲート練習にまたがり、前日(24日)の調教にも騎乗。相棒が日に日に上昇していると感じ取った。

 最終追いを見届けた矢作師も「素晴らしい動き。本当に良くなっていると思った。馬の張りもほぼ戻ったし、普通の馬なら1週前の状態から今日の状態は考えられない。これだけ上がってくるのがコントレイルなのかな」と最敬礼。

 菊花賞は激しくプレッシャーをかけられる展開でも勝ち切った。コロナ禍で沈む中、勇気と感動を与える無敗の3冠達成。鞍上は「高い精神力も前走で見せてくれた。瞬発力に関してはまだ使わせてないところもあるし、今までのレースで発揮した以上の末脚を彼自身は持っている」と秘めるポテンシャルを強調する。

 アーモンドアイ、デアリングタクトとは夢の初対決。福永は「非常に光栄で幸せなこと。自分は騎手だけど一競馬ファンでもあるし、その目線から見ても、こんなにワクワクするレースはない」と大一番を楽しみにする。今年、古馬牡牝混合の芝G18鞍は天皇賞・春(勝ち馬フィエールマン)以外は牝馬がV。「女性の活躍が目立つ年でしたし、ここも3強のうち2頭は牝馬。強い相手だと思うが、男の意地を見せたいと思います」と締めくくった。 

【コントレイルの前走後】
 10・25 菊花賞を制し史上初となる親子での無敗3冠を達成
 10・29 大山ヒルズ(鳥取県)に放牧
 11・5 矢作師が大山ヒルズで馬体をチェック。ジャパンCに出走することを発表
 11・12 栗東トレセンに帰厩
 11・18 福永騎乗で1週前追い切り(CWコース6F81秒8=強め)
 ※菊花賞→ジャパンC 過去10年【1・0・0・4】

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2020年11月26日のニュース