菜七子 自己新となる1日4勝!新潟リーディング単独首位浮上

[ 2019年10月6日 05:30 ]

<新潟9R>金成師(左)が管理するパリテソーロでこの日4勝目を挙げた藤田菜七子(左から3人目)
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 勢いが止まらない!2日に交流G2「東京盃」(大井)でJRA女性騎手初の重賞制覇を果たしたばかりの藤田菜七子(22)が、5日の新潟競馬で大暴れ。7~9Rの3連勝を含む自身初の1日4勝の固め打ちで新潟年間リーディング首位に躍り出た。女性騎手の1日最多はリサ・オールプレス(ニュージーランド)と菜七子の2勝だった。6日は新潟で9鞍を予定。10日には重賞連勝が懸かる交流G3「エーデルワイス賞」(門別)が控える。新章に突入したシンデレラストーリーはまだまだ続く。

 検量室内に「また菜七子にやられた…」の声が上がった。3連勝を含む、自己最多の1日4勝。まさに新潟は菜七子デーだった。「多くの馬に乗せていただき“1つでも上の着順を”と思っていた。いい結果になって良かった」。充実した表情で振り返った。

 “重賞ジョッキー”らしい変幻自在の手綱さばきだった。まずは5Rクリスタルアワード。好スタートを切り、先団から悠々と抜け出して1勝目。7Rキクノフェリックスは「スタートでつまずいた」と想定外の展開にも冷静に対処。馬群の内を通ってリカバーすると直線でスムーズに外へ。鮮やかに差し切った。吉田師が「今日はジョッキーに尽きる。うまくロスを挽回してくれた。いい判断」と絶賛する好騎乗だった。

 8Rシーオブザムーンは外回りコースを生かして大外一気。「前が飛ばしていたので自分たちのリズムを大切にした」。先行勢のハイペースを読み切った。9Rパリテソーロは「前へ行こうと決めていた」と積極競馬。2番手からあっさり押し切った。「本当にうまく乗っている」と2頭を管理する金成師も最敬礼だ。

 これで今年の新潟で15勝。先週まで3位だった19年新潟リーディングで単独首位に立った。「まだまだ新潟は続くし、これから門別、東京、浦和もある。調子がいい時こそケガに気をつけて一鞍一鞍大切に乗っていきたい」。浮かれる様子はない。デビルスダンサーと挑むエーデルワイス賞、そしてコパノキッキングで交流G1「JBCスプリント」(11月4日、浦和)と大切な騎乗が続く。固め打ちをステップボードに、菜七子の物語はさらに高いステージへと進んでいく。

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