【エプソムC】プロディガルに闘魂注入 レーン、3週連続重賞Vだ

[ 2019年6月6日 05:30 ]

<エプソムC・追い切り>サトノキングダム(左)と併せ追い切るプロディガルサン(撮影・郡司 修)
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 視界に入れるのはゴール板のみ!「第36回エプソムC」(9日、東京)の追い切りが5日に行われ、美浦ではプロディガルサンがWコースで意欲的な走りを披露した。追い切りで初めてパシュファイヤーを装着し、ソラを使う悪癖を封印。“重賞請負人”ダミアン・レーン(25)の手綱で惜敗キャラに別れを告げる。また、骨折から復帰後初の重賞勝利を狙う吉田豊(44)は相棒ショウナンバッハの手応えを語った。

 アーモンドアイが必死に力を振り絞った安田記念から3日後の美浦トレセン。同じ国枝厩舎のプロディガルサンは、初めてパシュファイヤーを着けた姿でWコースに登場した。「いつも最後にソラを使うから。レーンには最後はしっかりとやってくれと伝えたよ」。国枝師がそう注文を付けた最終追いが始まった。

 道中はサトノキングダム(6歳3勝クラス)の5馬身後ろ。スムーズに折り合って迎えた“問題”の直線は馬なりで僚馬に並びかけた。そこからレーンが気合を注入。ガシガシと追われると、最後まで集中力を維持して外から1馬身先着した。師は「パシュファイヤーをレースで使うかは決めていないが、今日のところは問題なかった。スムーズな動きができていたと思う」と納得の口ぶりだった。

 全兄リアルスティールは16年ドバイターフを制し、全妹のラヴズオンリーユーは先日のオークスを制覇。プロディガルサンも3歳時にはダービー(10着)に駒を進め、早くからその能力の高さは目立っていた。だが、その後は歯がゆいレースが続き2&3着が通算12回。現在も3戦連続2着中で、師は「当初から馬っぷりはずぬけてよかったし、重賞をいつ勝っても不思議はない馬。今回も元気いっぱいで体調はいい。本当にメンタル面だけ」と課題克服を祈るように話した。

 スタートで不利を受けたにもかかわらず、後方から決死の形相で食らいついた安田記念のアーモンドアイ。師は「あれくらいの気迫を出してくれればいいんだが。そろそろ(重賞を勝つ)順番だと思うんだけどな」と笑う。頼もしいのは2週連続重賞制覇中のレーンのリード。馬名通りの放蕩(ほうとう)息子は、もう直線でフラフラしない。

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