【阪神JF】鬼脚!ファンタジーが2歳女王 9週連続外国人騎手G1制覇

[ 2018年12月10日 05:30 ]

外から鮮やかに差し切ったダノンファンタジー(左)(撮影・平嶋 理子)
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 力強い末脚で2歳女王の座を手にした。「第70回阪神ジュベナイルフィリーズ」が9日、阪神競馬場で行われ、1番人気ダノンファンタジーが外から迫るクロノジェネシスを半馬身差封じてG1初制覇。短期免許で来日中のクリスチャン・デムーロ(26)は3度目のJRA・G1制覇を果たした。これで9週連続して外国人騎手がG1を制した。

 息つくことも忘れるような追い比べが400メートル続いた。後方から3頭目のダノンファンタジー。17番手大外のクロノジェネシス。ダノンは右ムチ、クロノは左ムチ。坂を上がりきってダノンが前に出る。残り50メートルで決着した。半馬身差。C・デムーロがホッとしたように馬の首筋を撫でた。「道中リラックスして、いいポジションをキープできた。直線に向いてからの反応が凄く良かった。いい脚だった。外から来られた時にドキッとしたが、いいハートをしている」

 8日の中日新聞杯(ギベオン)と合わせ、自身初の土日重賞制覇。13年桜花賞(アユサン)、17年ホープフルS(タイムフライヤー)に続くJRA・GI3勝目。「毎年GIを勝つのが目標。メッチャうれしい。ジャパン、メッチャ大好き」。満面の笑みを浮かべた。

 14年開業の中内田師は17年朝日杯FS(ダノンプレミアム)に続く2年連続2歳GI制覇。ヴゼットジョリーやフロンティア、ベルーガと合わせて2歳重賞7勝目。2歳戦は出色の強さだ。「いい馬を預けていただいているから」と同師。1週前追い切りはC・デムーロに手綱を委ねて負荷をかけ、最終追いでは自らまたがって絶妙なサジ加減で仕上げきった。「前走後も引き続きいい状態をキープ。無事レースを迎えられた」と胸をなで下ろした。

 6月の新馬戦こそグランアレグリアの2着に敗れたが夏を越して心身ともに成長。未勝利、ファンタジーSに続く3連勝で秋を締めくくった。「直線は応援する気持ちで頑張ってくれと願っていた。牝馬なので来年、狙うところは桜花賞(4月7日、阪神)。まだ成長してくれるはず。この後も無事にいってくれたら」。視線はすでに来春へ。朝日杯FS出走のグランアレグリア、さらにはクロノジェネシスとの再戦か。熱い桜花賞となりそうだが、まずは、しばし英気を養い、クラシック戦線に備える。

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