【函館2歳S】イザヨイ 抜け出し好反応、世代重賞一番乗りだ

[ 2018年7月19日 05:30 ]

岩田を背に函館競馬場の芝コースで追い切られたナンヨーイザヨイ(中央)
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 JRA2歳重賞第1弾「第50回函館2歳S」の最終追いが18日、函館&門別競馬場で行われた。函館開幕週の芝1200メートルを勝ち上がったナンヨーイザヨイは実戦と同じ函館芝コースで実戦さながらの集団調教。スッと抜け出して、好反応をアピールした。初戦の1分9秒4は今夏の函館2歳戦でのNo・1時計。3度目の函館2歳S制覇を狙う鞍上・岩田も、世代一番乗りの重賞Vを確信している。

 Wコース追いが大半を占める中でナンヨーイザヨイは芝コース追いを選択、ゴール前では4頭が馬体を並べる実戦さながらの光景となった。5F70秒8〜1F12秒1のタイムは際立つものではないが、これは道中がスローで、相手と呼応させたものにすぎない。むしろ、どれほどスッと反応できるかが新馬戦以来、同馬にまたがった岩田にとっては重要だった。

 「4頭併せ…、いや、単走のつもりだったけど(須貝厩舎の3頭併せに)交ぜてもらった感じ。いい反応でした」

 集団から1馬身抜け出した動きに満足そうな表情を浮かべた岩田は、新馬戦について「あの時はまだフワフワしながら走っていた」と振り返っている。その新馬戦の1分9秒4が今年の函館2歳S出走馬の中では最速タイム。今年の函館は例年より芝丈が長く、これぞ洋芝、ともいうべき脚に絡みつくようなねちっこさがある。いかに開幕週の絶好馬場とはいえ、前走のタイムは参考になるはずだ。

 奇遇な一致もある。ナンヨーイザヨイが勝った開幕週の芝6F戦。1年前にも同じ冠名のナンヨープランタンが勝っている。馬主、厩舎、ジョッキーに、加えて担当の額田助手も同じ。

 「勝ってから出た放牧先も同じ。だから調教師の中間の指示も“昨年と一緒”なんです。函館2歳Sの着順(昨年のプランタンは6着)だけが違ってほしい」と額田助手は笑う。別馬とはいえ、陣営の合言葉はやはり“リベンジ”となりそうだ。

 鞍上の岩田は函館2歳Sを09年にステラリード、15年にブランボヌールで過去2勝。勝つすべを知っている男は「昨年はソエとかありましたからね…今年はチャンスだと思います」とイザヨイでの世代重賞V一番乗りを誓う。

 《松永幹師に思い出の一戦》ナンヨーイザヨイの松永幹師は騎手時代、JRA重賞54勝。重賞初Vは30年前の88年、サザンビーナスで制した当重賞(当時は函館3歳S)だった。01年にはサダムブルースカイで勝ち、函館2歳Sは2勝。トレーナーとして、思い出深い重賞の初制覇に挑む。

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2018年7月19日のニュース