【皐月賞】フライヤー復権舞台だ!唯一のG1馬が巻き返し狙う

[ 2018年4月9日 05:30 ]

皐月賞での巻き返しを狙うタイムフライヤー
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 今週のG1は牡馬3冠ロード第1弾「第78回皐月賞」(15日、中山)。無傷4連勝で弥生賞を制したダノンプレミアムの回避で“1強”から、空前の混戦模様に様変わりした。大本命不在の状況なら、唯一のG1馬タイムフライヤーも当然V候補。皐月賞と同舞台の中山2000メートルで行われた昨年12月ホープフルSを完勝。始動戦の若葉Sはまさかの5着に敗れたが、果たして巻き返しはあるのか?

 唯一のG1馬の復権はあるのか?タイムフライヤーは皐月賞と同舞台のホープフルS優勝馬。1番人気に応え、最終4コーナー手前から大外まくりの完勝劇だった。それが、今年初戦の若葉Sでまさかの5着敗退。松田師は振り返る。

 「スタート後に他馬と接触してバランスを崩し、1〜2コーナーで前に取り付けなかった。単勝1倍台だったので他の馬がマークして4コーナーで外に出てきて、うちのは大外。馬場状態も良かったので、あれでは前の内を走った馬にはなかなか届かない…」

 なるほど、見た目にロスが多い競馬。それでも2分0秒5は自己新。ホープフルS(2分1秒4)の持ち時計は更新した。上がり3F34秒9もメンバー最速タイ。能力の一端は示した。

 では、中間の上積みは?5日の1週前追いCWコースは6F82秒1〜1F12秒6。併せたシンギュラリティ(4歳1000万)に手応えで見劣り、首差遅れた。「ラスト1Fは12秒を割って欲しかった。反応が物足りない」。タニノギムレット、キングカメハメハのダービー馬2頭など多くの名馬を育ててきた名トレーナー。辛口評価は求めるものが大きいからこそか。

 一方で中山2000メートルのG1ホープフルSを制した現実は見逃せない。「あの時は武豊君の馬(ジャンダルム=2着)が動いた時に、うちのもスッと反応して進出できた。あの馬が弥生賞3着。能力を測るには一定の物差しになる」と指揮官は戦力分析した。朝日杯FSを勝ち、弥生賞Vのダノンプレミアムが離脱。弥生賞2着ワグネリアンと3着ジャンダルムは半馬身差なら、ジャンダルムに先着したフライヤーも当然V資格は出てくる。

 内田との新コンビで挑む3冠初戦。「最終追いはウチパクさん騎乗。この1週間でどれだけ良くなってくるか。G1を勝ったコースなのでその点に期待したい」と同師は力を込めた。復権の鍵を握る最終追い。G1・14勝を誇る名トレーナーのジャッジに注目だ。

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2018年4月9日のニュース