【高松宮記念】コウセイ連覇へ“再現VTR”迫力5F65秒6

[ 2018年3月22日 05:30 ]

<高松宮記念>単走で追い切るセイウンコウセイ
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 連覇へGO!!コウセイ、V流儀貫いた。春のG1開幕戦「第48回高松宮記念」の最終追いが21日、美浦&栗東トレセンで行われた。前年覇者セイウンコウセイは昨年と同じ「5」のG1調教ゼッケンを着け、昨年と同じWコース&単走で迫力満点の走り。キンシャサノキセキ(10、11年)以来、史上2頭目の高松宮記念連覇へ大きく前進だ。同レースの出走馬は22日、枠順は23日に決まる。

 凍える寒さこそ昨年とは違ったが、セイウンコウセイの最終追いは“再現VTR”。愛用するWコースを飛ばす。最後もビシッと追われ、1F12秒9。闘志を前面に出して駆け抜けた。5F65秒6の好時計。平田助手が騎乗し、単走の最終仕上げもG1初制覇を飾った昨年と同じだ。

 双眼鏡を手に動向を追った上原師の表情が緩む。「当該週はある程度強くやった方がいい馬。いつも通り、最後の直線は目いっぱいにやった。馬に今週が競馬だよ!!と、分かってもらえるようにね」

 思えば1年前は春の日差しに見守られ、同じWコースで5F65秒0(不良)の猛時計を叩き出した。昨秋11、14、7着と成績は一時低迷したが、動きは迫力を増す一方。前走シルクロードSは積極的に逃げ、昨年と同じ2着粘走。「思い切ったレースをしてくれたことで本番につながる。5歳になったけど、もまれたり、馬群に入ると気分を損ねてしまうところがある。現時点では思い切った競馬が合っている」と復調と戦略を再確認した指揮官は、間に阪急杯やオーシャンSを挟まず、昨年と同じ直行ローテを選んだ。1週前追いは主戦・松田を呼び寄せ、盤石の態勢を敷いた。

 昨年の高松宮記念を最後に白星はないが、以前の後肢の緩さは改善。分厚い筋肉をまとった厚みのある体は超一流スプリンター。「体がどっしりした」(同師)と特に肉体面の成長に目を細める。

 勢力変動が少ない短距離界。4番手から豪快に突き抜けて昨年撃破したレッツゴードンキ(2着)やレッドファルクス(3着)が今年も有力候補。昨年の走りが再現できれば、史上2頭目の連覇は夢ではない。「一時期ふがいないレースが続いたが、昨年と同じ結果になるようにスタッフ一同頑張ってきた。連覇を狙えるのはうちの馬だけ。松田ジョッキーはコウセイのことは分かってくれているので」。指揮官は22年目でG1初制覇が懸かる鞍上に託した。今年も春が来るのを祈って。

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2018年3月22日のニュース