【フェブラリーS】目野師、孝行息子ブレイブと悔しさ晴らす

[ 2018年2月16日 05:30 ]

目野哲也調教師
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 【G1ドキュメント=15日】2月は多くのホースマンが別れを告げる季節。70歳定年の目野哲也調教師もその1人だ。同じ福岡出身ということもあり、細原は競馬担当直後からお世話になった。「小倉は来ないの?柳川(目野師の出身地)のうなぎでも食べに行こうよ」。若輩の記者にも気さくに声をかけてくれた。今週は手塩にかけて鍛え上げたケイティブレイブと臨むラストG1。

 「毎年この時季になると、あのレースを思い出す。4角から早く動いてしまって、最後に岡部(元騎手)の馬に差し切られたからね。悔しかった。今回は“その分も”という気持ちは強いよ」

 21年前の97年フェブラリーS。4連勝で1番人気に推された目野厩舎のストーンステッパーは、積極的な競馬で粘るもシンコウウインディの末脚に屈し首差2着。その後もビッグタイトルに手が届かなかった。指揮官悲願のJRA・G1初制覇へ、今年に懸ける思いはひとしおだ。

 水曜の追い切りは福永を背に坂路で4F51秒6〜1F12秒5の好時計。トレーナーは「やるつもりはなかったけど、ジョッキーが乗ると動く。年を重ねて力をつけているね。元気いっぱいだよ」と納得の表情。前走の川崎記念は逃げてマイペースに持ち込みV。「後ろからだと持ち味を生かせない。やっぱり積極的に運んだ方がいい」と前走同様の競馬をイメージした。

 目野師は騎手時代“逃げ”を得意とし、ガッツあふれる騎乗でファンを沸かせた。「5番枠以内だったらハナを奪う覚悟で乗っていた。今回も勝つことしか考えてないよ」。ケイティは15年6月の入厩から一度も放牧に出ずに戦い続けてきた孝行息子。指揮官の思いと共に、府中の長い直線を全力で走り抜く。

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2018年2月16日のニュース