【きさらぎ賞】フェイバー逃走成功!史上初の1戦1勝馬V

[ 2018年2月5日 05:30 ]

<きさらぎ賞>古川を背に内で粘り、勝利したサトノフェイバー(左)
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 クラシックを見据える素質馬が集結した「第58回きさらぎ賞」は4日、京都競馬場で行われ、4番人気のサトノフェイバーがV。内枠からハナを奪うとロングスパートを決め、グローリーヴェイズとの接戦を鼻差制した。新馬Vからのキャリア2戦目制覇はレース史上初の快挙。春のクラシックへ弾みをつけた。一方「第68回東京新聞杯」はリスグラシューが差し切り勝ち。一昨年のアルテミスS以来となる重賞2勝目で、悲願のG1獲りへ4歳初戦を飾った。

 センスあふれる走りで長年の“ジンクス”を打ち破った。4番人気のサトノフェイバーは内枠からスタートを決めてハナへ。「無理に引っ張る必要はないからね。自分のペースで運べた」と古川。前半5F1分1秒3と絶妙のラップを刻むと先頭のまま直線へ。ギリギリまで追いだしを我慢しラスト1Fでエンジン点火。右ムチが入ると大きな馬体を弾ませ、グローリーヴェイズとの接戦を鼻差制した。新馬Vからキャリア2戦目での優勝は史上初。2000年以降では04年ハーツクライの3着が最高だ。名馬を超えたパフォーマンスを古川が絶賛する。

 「まだ2戦目でこれだけ走れますからね。3角で2着の馬に競られたけど、相手が来た分だけ伸びていた。まだ手応えに余裕があったし、これからもっと良くなってくると思う」

 大人びた走りは初戦から際立っていた。京都の新馬戦(芝2000メートル)はスピードの違いで逃げると直線は二枚腰。トップスピードを維持したまま、軽々と後続を3馬身ちぎった。「大きなところを狙える馬だと思う」。鞍上はデビュー前から稽古をつけ期待を口にしていた。中間の坂路最終追いでも鋭い反応で先着。「初戦よりも動きが良くなっていた。前に行った中でも最後は瞬発力がある。現状で何も不安なことはないです」。自信が確信に変わる勝利となった。

 南井師はこのレース、13年タマモベストプレイ以来となる2勝目。厩舎は今年に入りすでに7勝を挙げ絶好調だ。フェイバーはデビューから30日目での重賞制覇で、今後は皐月賞(4月15日、中山)を視野に入れる。トレーナーは「しぶとかったね。しっかり賞金加算できたし、大きな鼻差だった。どんな競馬もできるから楽しみだよ」と期待を膨らませた。鞍上にとっても1月21日の東海S(中京)をテイエムジンソクで勝ち、来週のG1フェブラリーS制覇へ弾みをつける1勝となった。古川は「とにかく無事にいってほしい。凄く楽しみにしています」と自身初のクラシック制覇へ力を込めた。ここはまだまだ通過点。一戦ごとに輝きを増す人馬が夢舞台へ突き進む。

 ◆サトノフェイバー 父ゼンノロブロイ 母ヴィヴァシャスヴィヴィアン(母の父ディストーティドヒューマ)牡3歳 栗東・南井厩舎所属 馬主(株)サトミホースカンパニー 生産者・北海道新ひだか町フジワラファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金4438万5000円。

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