【東京新聞杯】リス牡馬一蹴!貫禄VでG1獲り再始動

[ 2018年2月5日 05:30 ]

東京新聞杯を制したリスグラシュー(手前)
Photo By スポニチ

 同期の牡馬や歴戦の先輩馬を従えて、リスグラシューが悠然とゴールに飛び込んだ。余裕の1馬身差で16年アルテミスS以来の美酒。4歳牝馬としては実に93年キョウワホウセキ以来のVとなった。ホウセキを含め東京新聞杯最多の5勝目となった武豊は「久しぶりに勝ててうれしい」と相好を崩した。

 出走馬で2番目に軽い448キロ。矢作師が「本当に女の子らしくてかわいい」と目尻を下げるリスだが、レース内容は貫禄十分だった。追い切りで坂路4F49秒8の猛時計をマークして臨んだ4歳初戦。武豊が感心したのは直線の反応だ。中団から残り400メートルで追いだすと、馬群を割って鋭く抜けだした。「昨年まではああいう所で遅れるところがあったが、今日は反応が良かった」。コンビ7戦目の名手は成長に目を細めた。

 阪神JF、桜花賞、秋華賞とG1で2着が3回。いつしか惜敗キャラのイメージがついていたが、強豪相手の快勝でそれを一掃した。矢作師は「このメンバー相手にあの勝ち方は値打ちがある」と胸を張った。今後は3月のドバイ国際競走にも登録しているが、同師は「出るとしたらドバイターフだけど、ヴィブロス、ネオリアリズムにうちの(リアルスティール)もいるから」と話し、国内にとどまって阪神牝馬S(4月7日)→ヴィクトリアM(5月13日、東京)が有力だ。

 「結果的に1600メートルの結果がいいし、東京でまた勝てたので楽しみ」と武豊。同師は「ちょっとだけうっぷんを晴らしたけど、勝たなきゃいけないのはG1だから。今日はイレ込みがきつくゲートも怪しかったから精神面は課題だが、まだ良くなる」と悲願のG1獲りに向けて気を引き締めた。リスはフランス語で百合。花は5月に咲く。

 ◆リスグラシュー 父ハーツクライ 母リリサイド(母の父アメリカンポスト)牝4歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績11戦3勝 総獲得賞金2億1810万1000円。

続きを表示

この記事のフォト

2018年2月5日のニュース