【きさらぎ賞】フェイバー迫力!鞍上古川に魅力、南井師も勢力

[ 2018年2月2日 05:30 ]

古川吉洋騎手を背に坂路で追い切るサトノフェイバー(右)
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 「第58回きさらぎ賞」出走のサトノフェイバーは栗東坂路で木曜追い。荒れた時間帯の馬場で迫力十分に軽々と先着した。鞍上・古川吉洋(40)は1月の東海Sをテイエムジンソクで優勝。年明けから手綱がさえている。管理する南井克巳師(65)も絶好調。2人の勢いに乗って“出世レース”を制し、クラシックへ夢をつなげるか。

 舞い散る雪を切り裂き力強い脚取りで駆け抜けた。サトノフェイバーは前走に続き、古川を背に坂路で最終調整。序盤はコマビショウ(3歳500万)の1馬身後ろをゆったり追走。はじけそうな手応えを鞍上はグッと我慢させ、ようやくエンジンを掛けたのは坂の頂上付近。520キロ超の大きな体を沈ませ一気に加速すると、ラスト2F13秒0→12秒0と抜群の加速力でパートナーを半馬身退けた。初戦より一段と迫力を増した動きに鞍上も納得の表情だ。

 「しまいを流す程度だったけど動きは良かったね。まだ緩さが残る中でも、前回より反応が良くなっていた。この時間帯で時計も出ていたし、使った上積みはありそうですね」

 全体時計は4F53秒3と数字だけ見れば特筆ものではない。それでも200頭以上が追い切った開門30分後の荒れた馬場を考えれば、鞍上の言葉にも合点がいく。稽古を見守った南井師も「ホンマに走るわ。調教は文句なし」と出来に太鼓判を押した。

 レースセンスの高さは初戦から際立っていた。京都の新馬戦(芝2000メートル)はスピードの違いでハナを奪い直線は二枚腰。トップスピードを維持したまま、軽々と後続を3馬身ちぎった。古川は「行くつもりはなかったけど、無理に引っ張る必要はないからね。道中は物見をしていたし、余裕のある内容だった」と圧巻の走りを振り返った。

 舞台は内回りから外回りワンターンのコースへ。鞍上は「スタートが速くどんな競馬もできる。瞬発力があるので前の形でも対応してくれると思う」と意に介さず、その上で「大きなところを狙うなら、ここもこなしてくれないと。現時点で心配なことは何もないです」と期待を込める。

 鞍上は1月東海Sをテイエムジンソクで勝ち、G1フェブラリーSを狙う古川。一方、管理する南井厩舎も現在全国リーディング2位と絶好調。出世レースを勝ってクラシック戦線へ躍り出る。

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2018年2月2日のニュース