【シルクロードS】和田道師×アイオロスで重賞最高齢V狙う!

[ 2018年1月23日 05:30 ]

スプリント重賞最高齢勝利を狙うユキノアイオロス
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 経験値では誰にも負けない!今週の京都メイン「第23回シルクロードS」で、70歳の和田正道師と10歳のユキノアイオロスが偉業に挑む。9歳秋にオープン入りを果たした叩き上げは10歳を迎えても元気いっぱい。ハンデ53キロを味方に10歳馬初のスプリント重賞制覇を狙う。

 無事是(これ)名馬。2月で定年を迎える和田道師はそういう馬を多く育ててきた。その真打ちといえるのがキャリア74戦の10歳馬ユキノアイオロス。昨秋に73戦目みちのくSで1600万を突破。晴れてオープン入りを果たした。

 「1600万は勝てる馬だと思っていたけど自分で勝ちにいけるタイプじゃないから。みちのくSは流れも良かった。北海道が得意でずっとキーンランドCに使いたいと思っていたから、定年を半年延ばしてもらいたいですね」。念願のオープン入りに舌も滑らかだ。現役調教師で唯一、出走回数が1万回を超える名伯楽は「使わないことには勝てないから」と事もなげに話すが、大きな故障もなく9歳でオープン入りに導くのは容易なことではない。

 コツコツやっていれば、いいことがある。アイオロスの戦歴はそう語る。初勝利は7戦目の3歳夏。連勝は一度もなく、14年9月に1600万に昇級すると足踏みが続いた。15年10月の桂川S(9着)で全10場出走を達成。みちのくSはクラス34戦目、実に3年2カ月ぶりのVだった。オープン初挑戦の前走・タンザナイトSは8着止まりも、大外枠から外を通って0秒4差まで追い上げた。「着順よりいい内容」と師。直線が平たんな京都に舞台が替わるのは歓迎だ。

 一般的に加齢による衰えはスタミナよりスピードの方が大きいとされる。最高齢記録となる10歳馬のJRA平地重賞Vはアサカディフィート(08年小倉大賞典=芝1800メートル)とトウカイトリック(12年スポニチ賞ステイヤーズS=芝3600メートル)。マイル以下で勝った例はないが「川島さんには2回乗ってもらって共に掲示板(16年朱雀S15番人気4着、同渡月橋S16番人気4着)に乗っているし、流れひとつじゃないかな」と一発狙っている。中央アジアを横断する古代の東西交通路、シルクロード。東へ西へと長い道のりを歩んできた和田道師とアイオロスの集大成の時が来る。

 ◆ユキノアイオロス 父サクラプレジデント 母ユキノシンデレラ(母の父サンダーガルチ)セン10歳 美浦・和田道厩舎所属 馬主・井上基之氏 生産者・北海道新ひだか町フジワラフアーム 戦績74戦5勝 総獲得賞金1億3946万5000円。

 ◇和田 正道(わだ・まさみち)1947年(昭22)6月17日生まれ、千葉県出身の70歳。野平祐厩舎の助手を経て83年に開業。JRA通算1万594戦671勝(02年京王杯SCゴッドオブチャンスなど重賞10勝)。04年優秀調教師賞。和田正一郎師は息子。

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