【AJC杯】8歳スラーヴァ 長距離転向で突然覚醒!3連勝だ

[ 2018年1月17日 05:30 ]

長距離路線転向で開花したトミケンスラーヴァ
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 今週の中山は伝統の古馬G2「第59回AJC杯」がメイン。8歳馬トミケンスラーヴァが長距離路線転向で突然目覚めた。古都Sに続き、3000メートルの前走・万葉Sも7番人気の人気薄で連勝。通算11勝を挙げた名マイラーの父タイキシャトルはV最長距離が1600メートル。血統を超越するミラクル進撃だ。レース史上初の快挙となる8歳馬のAJC杯制覇も夢ではない!!

 既に8歳を迎え、あまりに劇的すぎる変貌。長距離路線転向で開花したトミケンスラーヴァには当の竹内師も驚き!?を隠せない。

 「正直、2連勝できるとは…。1800メートルあたりだと現状、スピード的に楽に前に行けない。操作性がいい馬なので、距離を延ばしてみたけど、その通りに走ってくれた」

 父タイキシャトルは97、98年マイルCS連覇や97年スプリンターズSを制した名マイラー。母の父デヒアの代表産駒もトーヨーデヘア(NHKマイルC2着)を筆頭にスピード色が濃い。それが昨年10月、古都S(京都2400メートル)を極悪重馬場を克服して逃げ切ると、年初の万葉Sは3000メートル戦も制圧。実はタイキシャトル産駒(JRAで計1万758戦出走=16日現在)で3000メートル以上平地競走の出走自体が2回目、勝ったのは初めてだ。

 同師は「古都Sを使う時は半信半疑だったけど、苦手な道悪であの走り。以前は甘い面があったトモ(後肢)が昨秋から良くなってきた。馬体重は変わっていないけど、体の成長が大きかったと思う」と分析。さらに調教も騎乗する指揮官は「走りのバランスは断然右回りがいい。だから(左回りの)東京まで待たずにここへ。中1週でも体調は問題なくきているので」とG2参戦経緯を説明した。

 15年3月に厩舎開業。スラーヴァが同年秋に転厩してくると、一度だけ左回りの中京を使った以外は徹底して右回りを選んできた。穴男・江田照と再コンビ。開業4年目で重賞初Vが懸かる同師は「逃げなくても前に行ければ、レースは上手。当たりの柔らかいジョッキーが合う馬。その点、江田照さんは2度(2、3着)とも結果を出してくれているのでピッタリ。相手が相手なので強気なことは言えないけど、この馬のレースができれば」とひそかに期待を寄せた。血統だけで測れない遅咲きの長距離砲。伝統のAJC杯までブチ抜くようなら、3カ月後の天皇賞・春も夢物語ではなくなってくる。

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2018年1月17日のニュース