後閑引退 G1・3勝、落車重傷完治せず決断「悔いはない」

[ 2017年12月28日 05:30 ]

引退を表明した後閑
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 競輪のG1・3勝レーサー・後閑信一(47=東京)が27日、選手会東京支部がある京王閣競輪場で退会届を提出した。今年限りで引退となる。その後、立川競輪場で年明けに行われる記念開催を欠場することを関係者に謝罪した。

 度重なる落車が知らずに知らずに体をむしばんでいた。ホームバンク京王閣でダービーが行われる今年を勝負の年と決め、1月1日からは定期的に更新してきたブログもやめて競輪に集中した。だが、そのダービーで初日に落車。自転車の部品が右膝裏に突き刺さり、感染症の恐れがあるため「大嫌いな入院を1週間もした」という重傷。負傷明けの大宮F1で優勝を果たしたが「何とか気持ちを奮い立たせて」ここまで走ってきた。直前まで立川記念に向けトレーニングを進めてきたが「自分の中でタイトル争いができなくなったら引退と決めていた。手にシビれがあり、神経を損傷していると言われ…。こんなことは初めてだが、本能がシグナルを送っていると感じた」と引退を決意するまでの経緯を明かした。

 思い出のレースは特別競輪の3勝だが、中でも「新田祐大君をまくり、奇跡と言われた」オールスター(13年)が最も印象に残っているレース。「競輪選手としての生活は夢の中にいるようだった。悔いはない」。今後について「正式には何も決まっていないが、まだ走ろうと思えば走れる状態だし、人間としてのパワーは残っている。人材の育成など、お世話になった競輪界に恩返しができれば」と話した。

 ◆後閑 信一(ごかん・しんいち)1970年(昭45)5月2日、群馬県前橋市生まれの47歳。前橋育英高校卒業後、65期生として日本競輪学校に入学。在校成績5位。90年4月に小倉でデビュー。96年G2共同通信社杯(名古屋)でビッグ初V。G1Vは05年競輪祭(小倉)、06年寛仁親王牌(前橋)、13年オールスター(京王閣)。2158戦551勝。通算獲得賞金は12億6420万4933円。1メートル76、93キロ。血液型B。

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