【SGグランプリ優勝戦】桐生「最高のタイミング」11年目の金メット

[ 2017年12月25日 05:30 ]

表彰式で渡辺直美(左)と坂上忍(右)から肩を揉まれる労われる桐生順平
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 ボートレース住之江の「SG第32回グランプリ」優勝戦がクリスマスイブの24日、第12Rで行われ、桐生順平(31=埼玉)がインからうなるような超速モンキーでグランプリ初制覇(SGは3度目)。黄金のヘルメット、優勝賞金1億円をゲットした。これで年間獲得賞金も2億円を突破し賞金ランクもトップに浮上。2着はエース機のパワーで追い上げた井口佳典、3着は峰竜太。また、11Rのシリーズ優勝戦は新田雄史(32=三重)がV。13年福岡オールスター以来2度目のSG制覇となった。

 前検日のエンジン&ボートの抽選で優勝はほぼ決まっていた!?2ndステージを2日間待った後の会見で「時間を有効に使えて、全てがいい方向にいっていると思います」と言い切った時、相当の手応えと見て取れ、2コース戦の初戦を井口にまくられながらも“変わり全速”から道中逆転の2着として一歩前進。2戦目、3戦目は抽選で1号艇を引き当て、さらに前進。3戦目で石野にまくられた後にBS最後方から2着に追い上げ、得点トップでファイナル1号艇を手にした時点で流れは完全に桐生のものになっていた。

 迎えた優勝戦。3対3の進入でカド4コースに強伸びの井口が引っ張っても動じることなく「深いところしか行ってなかったので」と100メートル起こしのインから“1艇身残し”のスタートをしっかり決めてみせた。「(1マークは)菊地さん以外は全く見えなかったので、外は気にしないで何も考えずに回りました」と、自慢のスピードターンで早々と決着をつけた。

 今回は「今まで感じたことのない体感の良さがありますね。足とかではなくて自分の感覚と合うんです。サイドがかかれば勝手に“ウイリー”する感じ」と超が付く“良機良艇”の抜群セットが大きな勝因だったと言えるだろう。

 「今年は1月に地元の戸田周年で優勝して、その流れでクラシックを獲れたけど、夏場にペースダウンしたんですよね。最近やっとリズムが上がってきて直前の鳴門でG1が獲れて、いい流れでここに来れたのも大きかったですね」

 全ての流れを引き寄せ、手にしたグランプリのタイトルに「黄金のヘルメットをかぶって重みを感じました。実際、重いし暑いし…」と笑顔で話し、「正直、お金じゃないです。ずっと目標にしてきたタイトルなので」と続けた。「いろんな経験ができて今の自分がいる。デビュー11年目というのは最高のタイミングだと思います」。ニュージェネ世代の最先端を行く男は「ゆっくり休んで正月に次の目標を考えます」と余韻を胸にクリスマス、年末を過ごす。

 ◆桐生 順平(きりゅう・じゅんぺい)1986年(昭61)10月7日、福島県生まれの31歳。埼玉支部。100期として07年5月戸田タイトル戦で初出走。主な同期は川野芽唯、青木玄太、平高奈菜。11年8月戸田タイトル戦で初優勝。15年3月尼崎クラシックでSG初優勝。通算成績2390戦671勝。優勝31回(SG3、G16)。1メートル60、51キロ。血液型AB。

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