【有馬記念】ブレス消えたX…両脚交わる歩様解消しスムーズに

[ 2017年12月22日 05:30 ]

<有馬記念>三浦を背に併せで追い切るブレスジャーニー(右)
Photo By スポニチ

 消えたXマーク…。追い切り後、ブレスジャーニーの引き運動を見つめる佐々木師がつぶやく。「歩く姿を後ろから見てみ。“バツ”がなくなってるやろ」。熟練トレーナーにしか分からない進化のサイン。それが大一番への自信を芽吹かせてくれる。

 美浦から駆け付けた三浦が騎乗した最終追い(CWコース)。キョウワベルナルド(3歳500万)の5馬身後ろをスムーズに追走する。直線に入って鞍上の手綱が動きだすとエンジン全開。外をはじけるように伸びて2馬身先着した。時計は7F97秒6〜1F12秒4。三浦は「終始リラックスしていい追い切りだった。前向き過ぎる印象があったけど、今日の感触だと折り合いは気にならない。2500メートルも大丈夫だと思う」と驚いたように話した。

 生まれつき飛節が曲がっていた同馬。歩様を真後ろから眺めると、左右の後ろ脚は不自然に内側に入る。「入厩したばかりのころは両脚が交差してバツをつくっていたくらい」(同師)。いまだに歩き方には違和感が残るが、両脚が交わることはない。師は「トモが成長してスムーズに歩けるようになった。今日は三浦君にそのへんも確認してもらったから」と笑顔を浮かべた。

 「この脚でもあんなに伸びるんだから。能力は世代屈指やろ」。8週連続で重賞連対中(8勝2着2回)と評価を高める3歳世代。骨折で春2冠は棒に振ったが、重賞2連勝(16年サウジアラビアRC→東スポ杯2歳S)を決めたブレスは当世代の顔だった。「中2週だけどいい状態をキープしている。一発狙いや」。消えたサインX。有馬攻略の鍵はこれかもしれない。

続きを表示

2017年12月22日のニュース